米、中国との軍事交流を再開 前政権下で厳しく制限

(2021年9月13日)

This March 27, 2008, file photo, shows the Pentagon in Washington. (AP Photo/Charles Dharapak, File)

By Bill Gertz – The Washington Times – Wednesday, September 1, 2021

 米国防総省は、トランプ前政権で厳しく制限されてきた中国との軍事交流を再開させた。バイデン政権下で両国軍が接触するのは初めて。

 マイケル・チェース国防次官補代理(中国担当)と、中国人民解放軍(PLA)国際軍事合作弁公室副主任の黄雪平少将が8月下旬、オンライン会談を実施したことが報じられた。会談は、軍事交流を低レベルに制限し、「ハイレベルの交流」は避けるというトランプ前政権時の指針に沿って行われた。

 前政権下では、中国軍との接触は単に友好のためではなく、実質的な結果をもたらすものだけに厳しく制限されていた。そのため、両国間の交流はわずか20回にとどまった。

 米国の軍・政府内の親中派は以前から、中国軍との「信頼醸成」のための高官レベル、実務者レベルの交流プログラムの維持を求めてきた。偶発的な事態や誤解から紛争が起きることを防止するために必要という理由からだ。

 しかし、軍事交流には問題が多く、その是非をめぐって論争が繰り広げられてきた。

 議会は、1999年に中国との軍事交流の制限に乗り出した。中国が米空母視察で、空母の重要な脆弱(ぜいじゃく)性を探り出し、ロシアの航跡追尾魚雷を導入したためだ。PLAは、米軍の高度な補給方法をも模倣し、取り入れている。

 79年に始まった両国の軍事交流プログラムに詳しい情報筋は、交流によって関係が改善することはなく、主に中国軍当局者がプロパガンダを長々と並べる場にすぎず、交流そのものが無意味との見方を示している。

米新型砕氷船の建造計画に大幅な遅れ 北極圏で安全保障上のリスクに

(2024年12月20日)

バイデン大統領、退任控え米中技術協定を延長 議会は破棄を要求

(2024年12月19日)

アジアの米空軍基地は中国のミサイル攻撃に極めて脆弱-調査

(2024年12月16日)

中国ロケット軍、極超音速技術でミサイル戦力増強

(2024年12月15日)

習主席、バイデン氏に四つ「レッドライン」を通告

(2024年11月22日)

中国国営メディア、米民主主義を批判 マルクス主義推進の一環か

(2024年11月11日)

中国、最新鋭ステルス戦闘機公開へ 盗み出した米技術を利用

(2024年11月10日)

トランプ陣営が次期政権の人選開始 国防長官候補にポンペオ氏の名も

(2024年11月09日)

中国、新型陸上攻撃ミサイル潜水艦を配備へ

(2024年11月05日)

中国、認知戦に音響兵器 超低周波で敵の思考に影響も-米報告書

(2024年10月20日)
→その他のニュース