バイデン政権、1年目に候補9人の指名取り下げ

(2022年1月8日)

2021年12月27日(月)、ワシントンのホワイトハウス南側芝生でマリーンワンに乗り込むジョー・バイデン大統領。(AP Photo/Carolyn Kaster)

By Jeff Mordock – The Washington Times – Thursday, December 30, 2021

 政治情勢が緊迫し、重要なところで失敗が続いていることもあり、バイデン大統領が指名した候補者もすぐに拒否されると思われているが、ワシントン・タイムズの分析から、指名取り下げの割合は過去3人の大統領と同等であることが明らかになった。

 これまでバイデン氏は就任から現在までに9人の指名を取り下げたが、このような例は過去にもある。就任から同期間中に、トランプ前大統領が13人、オバマ元大統領が11人、ジョージ・W・ブッシュ元大統領が7人の候補指名を取り下げている。

 バイデン氏は、共和党と一部の穏健派民主党員が、見解が極端すぎると訴えたため、4人の候補者を取り下げた。もう1人は、国防総省の監視団の調査を受ける中で取り下げられ、1人は「個人的理由」で脱落し、3人については理由は明らかにされていない。

 元上院院内総務、トレント・ロット氏のチーフスタッフとして指名承認争いに立ち会ったデービッド・ホップ氏は、取り下げられた候補者の中には、バイデン政権が責任を負うべきものもあると指摘する。

 「明らかに政府の力を信奉し、その力を究極まで行使する、非常に攻撃的なリベラル派の人々を登用したことが一因だ。あえて言えば、彼らは、オバマ政権なら指名されることはなかった」

 保守系のRストリート研究所で候補指名を研究するジェームズ・ウォールナー上級研究員は、指名候補者を見極める際の方法は、両党で異なると述べた。共和党は候補者の政治的見解を重視し、民主党は不正疑惑がある候補者を排除しようとする傾向があるという。

 「共和党はバイデン氏の指名の場合、イデオロギー的な理由を強調する傾向がある。バイデン氏は社会主義者という共和党の主張に合わせるためだ。一方の民主党は、スキャンダルや能力不足を強調する」

 実際、バイデン氏の指名候補者の半数近くは、政治的見解が理由で取り下げられたが、トランプ氏の1年目の候補者の何人かはスキャンダルが理由で取り下げられた。

 バイデン氏が銀行規制当局トップに指名したサウル・オマロバ氏は、銀行制度の抜本的改革を提案した学術論文について、共和党と穏健派の民主党議員が懸念を示したことから、先月、指名が取り下げられた。彼女の意見を反資本主義的と見なす者もいた。

 バイデン氏が行政管理予算局(OMB)局長に指名したニーラ・タンデン氏は、上下両院の議員を攻撃するツイートを連発し、辞退を申し出た。

 アルコール・たばこ・銃器取締局(ATF)の局長に指名されたデービッド・チップマン氏は、共和党から銃規制について極端な立場を取っていると非難され、9月に指名を取り下げられた。

 また、内務省のナンバー2に予定していたエリザベス・クライン氏の指名も、化石燃料反対を唱えているとしてアラスカ州のリサ・マコウスキー上院議員(共和)が反対し、上院に送る前に取り下げられた。

 トランプ氏の1年目は、多くの候補者が不正行為疑惑で指名が取り下げられた。

 トランプ氏が労働省長官に指名したアンドリュー・パズダー氏は、女性への対応や不法移民の長年にわたる雇用をめぐって数週間にわたり精査された後、辞退した。

 トランプ氏が連邦緊急事態管理庁(FEMA)の次官に指名したダニエル・アレン・クレイグ氏は、ブッシュ政権時に政府の出張記録や勤務時間管理記録を改ざんしていたと政府監視団が結論づけ、辞退した。

 トランプ氏が国際開発局(USAID)に指名したマーク・モンゴメリー氏は、米海軍の調査を受け、取り下げられた。海軍の調査では、シンガポールの防衛関連業者から接待を受け、不正な贈り物を受け取ったと結論づけられた。

 一方、バイデン氏は、マイケル・ブラウン氏を国防総省の次官候補に指名したが、ブラウン氏が率いる国防総省の部隊が監察当局の調査を受け、候補から外された。監察官は、ブラウン氏が雇用規制に違反したという疑惑を検証しているとされているが、調査はまだ続いている。

 ブラウン氏は、調査によって疑いが晴れることに自信を示しているが、承認が1年以上遅れる可能性もあるという。

 理由はともかく、候補が取り下げられることは、政権にとって痛手であり、能力に影響を及ぼすのは間違いない。

 ホップ氏は「好きで候補者を取り下げる政権はない。敗北を認めることであり、プロセスのどこかでミスを犯したことを認めることになるからだ」と述べた。

 敵対政党に付け込まれるようなところがないよう細心の注意を払っても、指名が取り下げられることはよくある。

 ウォルナー氏は、ブッシュ氏が最高裁判事に指名したハリエット・ミアーズ氏の例を挙げて、次のように述べた。ミアーズ氏はよく吟味されていたが、中絶や社会問題に対する姿勢を疑問視する保守派の反対で政権は不意を突かれた。

 ミアーズ氏らをめぐる争いは、上院が指名権を行使することで、立法を越えて政策にも影響を及ぼしてきたことを浮き彫りにしている。

 ウォルナー氏は、両党の指名争いは、米国の分断をめぐる問題を反映している。例えば、バイデン氏もトランプ氏も、ATFの長官候補指名で猛反対に遭った。最終的には、両大統領とも望んでいただけの支持が得られず、指名を撤回せざるを得なかった。

 トランプ氏が指名したチャック・カンタベリー氏の場合、民主党からは「銃規制に弱すぎる」と批判され、共和党からは「この問題に積極的すぎる」と非難された。

 ウォルナー氏は、「両党は対立した。上院が銃規制の議論をしないからだ。上院は、立法という点では何もしていない。上院は、人事局のようなものだ。だから人々は、議員らが指名承認でポイントを稼ぐのを見るのを楽しみにしている」と述べた。

州選出のマーシー・カプトゥール下院議員(民主党)が、2022年12月9日、オハイオ州トレドでインタビューを受けている。(AP通信/カルロス・オソリオ撮影)

民主党議員が反トランスジェンダーに転換 LGBTQ団体が反発

(2026年09月25日)
2026年8月28日(金)、ワシントンD.C.のワシントン記念塔から見た米国議会議事堂。(AP通信/J・スコット・アップルホワイト撮影)

キルスイッチ、監視、開発停止 議会でAI規制案続々 合意に至らず

(2026年09月21日)
2019年11月29日、ドイツのエッセンで開催されたチューニングとモータースポーツのエッセン・モーターショーで、自動車部品で作られた金属製の頭部が人工知能(AI)を象徴している。国防情報局は、開発中の強力な新技術が戦争や平和につながる決定において人間の判断を迂回することを阻止するために設計された、新たな人工知能戦略の最終調整を行っている。(AP通信/マーティン・マイスナー撮影)

「2020年代末までにAIが人類を滅ぼす可能性」 AI研究者ら警告

(2026年09月17日)
JD・ヴァンス副大統領は、2026年9月14日(月)、メリーランド州アンドリュース統合基地で、エアフォースツーに搭乗する前に記者団に語った。(AP通信/マーク・シーフェルベイン撮影、プール提供)

IT大手のAI規制要請は「トロイの木馬」 バンス副大統領が警告

(2026年09月16日)
2026年8月19日(水)、ワシントンD.C.のワシントン記念塔から見た、ホワイトハウスの新舞踏室の建設工事が続く様子。(AP通信/アレックス・ブランドン撮影)

トランプ氏のホワイトハウス大宴会場計画が左派を激高させる理由

(2026年09月09日)

なぜ3000万人の米国人男性が独身なのか、その数はなぜ増え続けているのか

(2026年09月08日)
路上で携帯電話を手にしている若者のグループ。(写真提供:carballo、Shutterstock経由)

メタの未成年者向け規制、親の8割が支持 インスタ、フェイスブックに利用制限

(2026年09月06日)
ワシントンD.C.にあるジョージ・ワシントン大学のキャンパスにあるジョージ・ワシントンの像。写真提供:Roman Babakin(Shutterstock経由)。

ジョージ・ワシントン大医学部、入学選考で違法な差別 司法省が指摘

(2026年09月03日)
2026年5月1日、ニューヨークのワシントン・スクエア・パークで行われたメーデー集会で演説するニューヨーク市長ゾーラン・マムダニ氏。(AP通信/岩村由紀撮影)

極左「シャンパン社会主義」 反資本主義運動を主導する富裕層出身者ら

(2026年09月01日)
米議員や保護者団体は26日のSNS大手メタ(旧フェイスブック)との画期的な和解を歓迎する一方、子供をインターネット上の被害から守るため、議会はなお連邦基準を制定する必要があると訴えた。

メタ、子供のSNS依存対策で和解、最大171億ドル 州が提訴

(2026年08月29日)
→その他のニュース