米有力経済誌フォーブスの中国企業による買収に待った
(2022年4月30日)
By Guy Taylor – The Washington Times – Wednesday, April 27, 2022
共和党議員が調査を要請
中国共産党系企業が米有力経済誌フォーブス買収計画を進めているとして、米共和党有力議員、ウォルツ下院議員が財務省に調査を要請したことが明らかになった。
ウォルツ氏はイエレン財務長官宛ての書簡で24日、「進行中のフォーブス買収」を財務省の買収審査機関「対米外国投資委員会(CFIUS)」に調査させるよう要請した。
下院軍事委員会委員で、下院共和党のチャイナ・タスク・フォースのメンバーでもあるウォルツ氏は、「フォーブスは、資本主義と民主主義に関する報道で、言論の自由をリードしてきた」と指摘、「(中国共産党が)信頼されている米メディアに大きな影響力を持てば、米国内のメディアを通じてプロパガンダを拡散できるようになる」と懸念を表明している。
フォーブスは、中国・香港の特別買収目的会社(SPAC)、マグナム・オパス・アクイジションと買収交渉を進めており、昨年8月に発表された提示額は6億3000万㌦。マグナムとの合併の一環としてニューヨーク証券取引所に上場することが明らかにされていた。
米証券取引委員会(SEC)に提出された書類によると、マグナムは、中国の政府系ファンド「中国投資(CIC)」から昨年3月に創業資金を受け取っている。
ウォルツ氏はイエレン氏への書簡で、フォーブス買収へのCICの関与の可能性を指摘。CICは、昨年末に所有していたマグナム株5・8%を売却しており、CICのマグナムへの「投資目的に疑念が残る」とした上で、合併は「国家安全保障にとって深刻な懸念を生じさせる」と警告している。