中国ファーウェイがWSJ紙とイベント共催
By Ryan Lovelace – The Washington Times – Tuesday, June 28, 2022
ファーウェイは自由世界で疑惑の目で見られていることに対し、新たな広報活動を開始した。標的はマスコミだ。
中国の通信大手ファーウェイは28日、米紙ウォール・ストリート・ジャーナルと共催で、「不安定な世界での安全保障と安全」に関するイベントを開催した。ファーウェイは以前、偏向し、信頼性を欠くと同紙を非難していた。
ファーウェイと、ウォール・ストリート・ジャーナルを発行するダウ・ジョーンズ社の代表はイベント中、敵対していた両社が接近した理由について触れなかった。オンラインで実施されたディスカッションでは、ウォール・ストリート・ジャーナルのニュース編集部門がイベントに計画に関わっていないことが確認されている。
元編集委員のメアリー・キッセル氏は、ファーウェイとの協力の決定を非難した。ファーウェイは、共産主義体制の隠れみのとみられている。
キッセル氏は先週、ツイッターで「米国の有力経済紙が、虐殺を行う全体国家の監視機関で金もうけをしている。違法ではないかもしれないものの、倫理に欠けている。ぞっとする」と訴えた。
キッセル氏はトランプ政権で、ファーウェイの米国への影響を抑制する職務を負っていた。編集委員会は、ニュース編集部門には属していない。
ウォール・ストリート・ジャーナルは2020年に、米当局者が、ファーウェイは携帯電話ネットワークのバックドアにアクセスできると述べたと報じていた。それに対しファーウェイは、偏向しており、うそをばらまいていると非難した。
26日のオンラインイベント中、ファーウェイ・テクノロジーUSAのセキュリティー最高責任者、アンディ・パーディ氏は、ダウ・ジョーンズのグローバル・コマーシャル・コンサルティング・エディター、ウィレム・マークス氏の質問に反発する様子もなく、答えていた。
マークス氏は、パーディ氏に米政府などによるサイバーセキュリティーとプライバシーへの取り組みについてどう思うかと質問。パーディ氏は、バイデン政権を高く評価すると答えた。
パーディ氏は「とりわけ、サイバーセキュリティーの分野ではこの2年間に、関心が高まり、官民の協力が強まった。成果が出るには少し時間がかかる。ほぼ1年半前のバイデン大統領のサイバーセキュリティーに関する大統領令が功を奏しているものと思う」と述べた。
ファーウェイは、トランプ大統領がホワイトハウスを去って以降、ロビー活動を倍増させた。
レスポンシブ・ポリティクス・センターのデータベース「オープンシークレット」によると、ファーウェイは、バイデン政権の最初の2年間にロビー活動に約450万ドルを投じている。