NATO・アジア 新同盟樹立を-対中露で米元高官が提唱

(2022年7月16日)

米海軍提供の写真で、2022年6月24日、フィリピン海で定常的な航行作戦を行うアーレイ・バーク級誘導ミサイル駆逐艦USSベンフォールド(DDG 65)。米海軍は2022年7月13日(水)、南シナ海で中国が支配する島々に駆逐艦を接近させ、ワシントンによると、戦略的海路の航行の自由を主張するためのパトロールであったとしている。(Mass Communication Specialist 2nd Class Arthur Rosen/U.S. Navy via AP)

By Bill Gertz – The Washington Times – Wednesday, July 13, 2022

 米政府元高官が、北大西洋条約機構(NATO)とインド太平洋地域の民主主義国家が参加する新たな軍事同盟の立ち上げを提唱した。中国の世界的な影響力が強まり、多国間でこれに対抗する必要性が高まっているためだ。

 トランプ前政権で国務長官の中国政策顧問だったマイルズ・ユー氏が11日、台湾のタイペイ・タイムズへの寄稿で明らかにしたもので、自由と民主主義への最大の脅威は中国主導の中国・ロシア枢軸による独裁と攻撃だと主張、新たな同盟の呼称として、「北大西洋インド太平洋条約機構(NAIPTO)」を提示した。

 ユー氏は、「NATO加盟国とインド太平洋地域の主要国は共通の脅威にさらされており、この共通の脅威が共通防衛の基礎となる」と指摘、「インド、大西洋、太平洋だけでなくユーラシアをカバーする」広範囲な組織にすべきだとしている。

 ロシアのウクライナ侵攻と中国への台湾軍事侵攻の脅威が高まる中、新たな世界的同盟の必要性が高まっている。ユー氏は、中露のこれらの行動について、違法であり、民族・言語的遺産と「歴史的虚無主義」に基づいているようだと指摘した。

 ユー氏はさらに、NATOが多国間の同盟であるのに対し、米国のアジアでの同盟は二国間であり「不十分」としたうえで、「NAIPTOができれば、アジア太平洋での米国主導の同盟への重大な制約を排除できる」としている。

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