極左民主党、ペロシ氏の警察予算計画をつぶす
By Kerry Picket and Mica Soellner – The Washington Times – Wednesday, July 27, 2022
下院民主党で内紛が起き、党内の極左と黒人の議員が警察への資金提供を渋ったため、26日、銃規制と警察予算に関する法案を可決する計画は頓挫した。
ナンシー・ペロシ下院議長のチームは、警察予算を軍で使用される「アサルトライフル」の禁止と結びつけ、銃製造業者の賠償責任保険をなくすことで民主党議員連盟を団結させることを狙っていた。
この計画は、民主党の穏健派と、警察の説明責任の強化を求めるリベラル派と黒人議員との間の激しい対立によって打ち砕かれた。
民主党で進歩派議員連盟の議長を務めるプラミラ・ジャヤパル下院議員(ワシントン州)は、ワシントン・タイムズ紙に「強い説明責任条項が盛り込まれ、実際に公共の安全を確保できることを確認する必要がある」と語った。
この分裂により、下院民主党の指導者らは、週明けの8月休会前に事態を収拾し、進むべき道を見つけようと躍起になっている。それには、党内の穏健派をなだめる必要がある。今年は選挙の年であり、穏健派は、警察への予算提供によって、犯罪の増加への批判、「警察への予算停止」運動を支持しているという批判を跳ね返そうとしている。
法案が頓挫すると、民主党議員連盟のハキーム・ジェフリーズ議長(ニューヨーク州)は議事堂で記者団に、民主党が警察への予算停止を支持しているという非難は共和党が流している「大うそ」の一つだと主張した。
「第一線の議員や下院民主党議員連盟の議員らが警察への予算停止を支持しているという考え方は、極端なMAGA共和党支持者らがあらゆることについて言い続けている大きなうその一部に過ぎない」
「大うそ」はリベラル派がよく使う言葉で、2020年の選挙が盗まれたというドナルド・トランプ前大統領の主張を指す。トランプ氏のこの主張は立証されていない。
下院共和党院内総務のケビン・マッカーシー氏(カリフォルニア州)は、民主党の迷走ぶりを愉快そうに語った。
「今週にタイトルを付けるとすれば、『絶望的な週』。彼らはあらゆる手を尽くしているが、法案の作成すらできていない」
今年の選挙で民主党が大敗し、下院の過半数を失うと予想されており、犯罪問題は民主党の弱小現職議員にとって依然、足かせになっている。
下院共和党の選挙部門は、70人以上の弱小民主党議員を、反警察感情を抱いていると非難している。
全米共和党議会委員会のスポークスマン、マイク・バーグ氏は「民主党議員は全員、警察に何億ドルもの面倒で不必要な義務を課し、警察を予算不足に追い込む法案に賛成した。民主党は『警察を予算不足に追い込む』党であり、すべての有権者がそれを知っている」と語った。
下院規則委員会は、計画が頓挫する前、公共安全パッケージの8つの法案を取り上げる予定だった。公聴会は延期された。
ジャヤパル氏は、各法案は警察に資金を提供するものだと指摘したが、リベラル派の同僚議員らはその資金に条件を付けようとしている。
「われわれが確認したいのは、証拠に基づいて実際に犯罪を減らす全体的なアプローチであることだ」
リベラル派は常に働く用意があり、「何かを打ち出すために」8月の休暇中も働く用意がある、と彼女は言った。
民主党の指導者は、民主党が提出した二つの銃法案への支持票確保に自信を示している。
・デービッド・シシリン下院議員(ロードアイランド州)による、AR-15などの軍で使用されるライフルの禁止法案。
・アダム・シフ下院議員(カリフォルニア州)による、銃器メーカーがその製品による死亡や負傷をめぐる民事訴訟から保護される権利を剥奪するための法案。
黒人議員連盟の一員であるエマニュエル・クリーバー下院議員(民主、ミズーリ州)は、同党が警察問題で団結する前にやるべきことがあると述べた。
クリーバー氏は民主党議員連盟の会合に向かう途中、「私たちは長時間、検討した。1時間かそこらで、さらなる審議が必要だと判断した。きょう、そこから何か出てきたら、私は唖然とするだろう」と語った。