バイデン氏、「労働の日」に選挙戦の現場に

(2022年9月6日)

2022年9月2日(金)、ワシントンのホワイトハウス南側芝生で、週末のキャンプ・デイビッドに向かうジョー・バイデン大統領とジル・バイデン大統領夫人が、マリーンワンに向かって歩きながら手を振っている。(AP写真/スーザン・ウォルシュ)

By Joseph Clark – The Washington Times – Saturday, September 3, 2022

 バイデン大統領は日本のメーデーに該当する「労働の日」、ウィスコンシン州とペンシルベニア州の選挙最前線を相次いで立ち寄る予定だ。民主党が合衆国議会の多数を確保できるか、死活的な戦いを前に、労働組合を本気で支援してきた民主党を誇示したいところだ。

 立ち寄るミルウォーキー市とピッツバーグ市では、超党派のインフラ関連法と、民主党提案の7400億ドル歳入・歳出法案を誇示する。労働組合が強い二市で、「労働の日」の大規模イベントにも出席する。

 バイデン氏は2015年と2018年にピッツバーグ市で、恒例の「労働の日」パレードに参加したことがあり、また同市内の「チームスターズ宴会場」で2020年大統領選の挑戦をスタートさせた。そうした過去を踏まえ、今回の旅行計画を「米国の労働者の尊厳」を祝うためだとしている。

 ミルウォーキー市では月曜日に「労働の日」パレードを行うが、それに先立ち、かつてバラク・オバマ元大統領やビル・クリントン元大統領も参加した「労働者フェスタ」を挙行する。

 今回の訪問は、バイデン大統領が11月の中間選挙に向けて、民主党候補者のための選挙キャンペーンをキックオフする重要なものだ。

 ペンシルベニア州では、共和党のパット・トゥーミー上院議員が引退するので、トランプ元大統領が支援しているメフメット・オズ氏が後継に出馬し、これに民主党候補ジョン・フェッターマン氏が熾烈な戦いを演じている。

 またウィスコンシン州では共和党の現職ロン・ジョンソン上院議員に対して、民主党のマンデラ・バーンズ知事が挑んでいる。

 共和党色の強い各州で民主党候補者たちは、支持率が数か月も低迷していた大統領と一緒に選挙活動をすることに消極的だった。

 例えばオハイオ州で、トランプ氏が支援するJ・D・バンス候補に挑んでいる民主党のティム・ライアン氏は、7月に同州を訪れたバイデン大統領に露骨なひじ鉄を食らわせ、同行しなかった。セイヨウトチノキで有名なこの州でバイデン氏は、2020年大統領選挙で8ポイント以上も負けたのだ。ともあれライアン氏は後日、インテル社の新しい半導体工場の起工式に今月後半オハイオ州を訪れる大統領一行に加わる予定だと弁明している。

 ペンシルベニア州のフェッターマン候補も、火曜日にバイデン大統領が犯罪抑制のための370億ドル計画を発表したウィルクス・バリ訪問や、木曜日にフィラデルフィア市で大統領が、「偉大なアメリカを再建しよう!」という共和党は、実際には民主主義への脅威だ、と攻撃した重要な演説にも立ち会わなかった。

 こう見れば、バイデン大統領が「労働の日」に併せた選挙地訪問は、大統領が流れを変えられるか否かを推測する材料を提供してくれるようでもある。

 今のところフェッターマン候補は、大統領が「労働の日」に立ち寄れば同行する予定だと語っているが、ウィスコンシン州のバーンズ候補は態度保留中だ。

 「しかし実際にはフェッターマン氏、ライアン氏もバーンズ氏も、世論を読むはずだ!」、民主党と労働組合の政略家であるブラッド・バノン氏は指摘した。「かつて30%台の後半と低迷したバイデンの業績評価は、現在は40%台半ばまで上がった。だからフェッターマン氏もライアン氏も態度を変えたではないか。私の推測ではバーンズ氏もそうするはずだ。」

 木曜日に公表されたクイニピアック大学の世論調査では、バイデン大統領への全国の支持率が、議会で一連の勝利を納めてからは9ポイント上昇し、この一年で最高の40%に達した。

 バイデン大統領は長い政治経歴を通じて、労働組合のリーダー達から堅い支持を得てきた。バノン氏に言わせれば、大統領は「労働の日」のストップオーバーでアピールできる重要な成果をいくつか持っている。

 「ジョー・バイデン政権の下で労働行政は非常にうまくいっているし、大統領はそれを強調するだろう」、バノン氏はそう語り、大統領が「インフレ削減法」として知られる民主党の歳入・歳出法案に則ったクリーンエネルギー雇用の拡張について吹聴するだろうと見る。

 バイデン大統領が勢いを増しているとは言え、その支持率はまだ水面下だ。前述クイニピアック大学の調査では、調査対象者の52%がバイデン氏の仕事ぶりに満足していない。

 大統領はまた、トランプ支持の共和党員を過激派だとか、民主主義に対する脅威だ、などと決めつけるやり方が批判されている。

 ミルウォーキー・ピッツバーグ両市に立ち寄る直前、フィラデルフィア市ではゴールデンタイムに合わせた演説で、今年の中間選挙は「アメリカの魂」を守り抜く戦いだ、と総括した。

 バイデン氏は、2017年にバージニア州シャーロッツビルでの白人民族主義者の集会で起きた暴力について、あれが自らの2020年大統領選出馬に拍車をかけた、としばしば引き合いに出し、同選挙戦の中でも自らが国民統合の力となり、悩める国民の精神を癒す、と誓っていたものだ。

 しかし評論家たちに言わせれば、バイデン大統領は国を統合するようなことは何もせず、共和党内の多くが大統領のレトリックは明らかに分裂志向だと警告している。

 そうした批判はともかく、バノン氏は大統領が「労働の日」に合わせた訪問計画を撤回しないと考えている。「バイデンの支持率が上がるのにつれて、トランプの支持率は下降している」、バノン氏は言った、「有権者は目下、経済と同じくらい民主主義への脅威を懸念している。だからバイデンが憤激を露わにしているのだ。米国市民は民主主義の状況を懸念しているのだ。」

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