AIが生物兵器開発に悪用されるとグーグル元CEOが警告

(2022年9月20日)

2017年11月9日のファイル写真で、訪米歓迎式典で中国の国章の隣に掲げられる米国旗。 米国当局は、人工知能やさまざまな先端技術における中国の野心について新たな警告を発しており、いずれ北京が決定的な軍事力を持ち、米国の医療やその他の必須部門を支配する可能性があるとしている。(AP写真/Andy Wong、ファイル)

By Ryan Lovelace – The Washington Times – Monday, September 12, 2022

 米グーグルの元最高経営責任者エリック・シュミット氏は12日、人工知能(AI)が米国の敵に生物戦を行う力を与えてしまうことを懸念していると語った。

 シュミット氏はウクライナ訪問後、機中からビデオ会議を通じて、米国民を害することのできる新しいウイルス開発にAIが使用されることを特に懸念していると報道陣に語った。

 「AIをめぐる最大の問題は、実はあまり語られていない生物戦への応用だ」とシュミット氏。「悪者たちが生物学の大規模データベースを利用し、人類に害をもたらすものを作り出すことが可能になる」

 シュミット氏が率いる非営利組織「特殊競争研究プロジェクト」は12日、米国は中国との技術的優位をめぐる戦いに負けるわけにはいかないと警告する新たな報告書を発表した。

 ジョージ・ワシントン大学の「メディアと国家安全保障プロジェクト」が主催するオンライン会合で、シュミット氏は新たなバイオテロの脅威を研究する委員会に加わっていることを明らかにした。委員会は議会が組織したものだが、会合はまだ始まっていない。

 「ウイルスのデータベースは、AI技術を使うことで大幅に拡張でき、それによって新しい化学的性質が生まれ、新しいウイルスが生まれる。そうした一般的な懸念がある」と、シュミット氏は語った。

 新しい技術によって、ウイルスの起源や、誰かがウイルスを兵器として使っているかどうかを追跡することが容易になるとは限らない。

 パンデミックの発生以来、新型コロナウイルスの起源と中国からの伝播(でんぱ)に関する議論が激しくなっている。ソーシャルメディア企業はオンライン上でのこのトピックの議論を制限したが、フェイスブックは後に、ウイルスが中国の研究所で製造されたという投稿の禁止を撤回した。

 特殊競争研究プロジェクトによると、AIによってさらに促進された生物戦を実行できる敵の範囲は、単に中国やロシアなどの大国にとどまらない。

 同団体の報告書は、技術の進歩が「戦争の個人化」をさらに助長していくとしている。

 「合成生物学が進歩すれば、より多くの人が、合成または自然発生のDNAから病原体を作り出すことができる」と、報告書は指摘。「個人の力を拡大することで、どの行動が国家によるものなのか、国家のために行動する人々によるものなのか、あるいは独自に行動する人々によるものなのか、技術は不確実性を増大させるだろう」

 AIの進歩は、米国民を対象としたマイクロターゲット攻撃を促進することも可能になる。

 「われわれの敵は、DNAやデートの好み、買い物の傾向、ソーシャルネットワーキング、米国民の職業経験などのデータを取得し、分析し、兵器化に取り組んでいる」と、報告書は指摘している。

 「AIを活用することで、外国の諜報(ちょうほう)機関が文民や軍の幹部をマイクロターゲットにして公の場で誹謗(ひぼう)中傷したり、人格攻撃を組織的に行ったりすることが可能になる。これらの幹部にかなりの圧力を与え、職務遂行を妨げることができる」と、報告書は説明している。

 特殊競争研究プロジェクトは、2018年の国防法案で創設された連邦政府の「AI国家安全保障委員会」の後継非営利組織の立場を取る。同委員会の最終報告書は、中国に後れを取らないよう、さらに数十億ドルもの税金を投じることを提唱していた。

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