進歩派下院議員、バイデン氏にウクライナでの和平交渉の模索を要請

(2022年10月29日)

2022年7月28日、ワシントンの国会議事堂で行われた南アジア人の心臓の健康に関するイベントに出席した下院進歩的議員連盟の議長、プラミラ・ジャヤパル議員(ワシントン州選出)。(AP写真/J. Scott Applewhite、ファイル)

By Joseph Clark – The Washington Times – Monday, October 24, 2022

 民主党の進歩派下院議員二十数人がバイデン大統領に対し、ウクライナでの和平協議をより積極的に推進するよう求めており、ロシアの侵攻が8カ月目に入る中、ホワイトハウスの戦略をめぐって党内で明確な断絶が見られる。

 24日にバイデン氏に宛てた書簡の中で、進歩的議員連盟(CPC)のプラミラ・ジャヤパル議長(民主、ワシントン州)が率いる30人の議員グループは、「破滅的なエスカレーションのリスク」に言及、「停戦のための現実的な枠組みを求める努力を倍加する」よう政府に要求した。

 「自由で独立したウクライナを維持しながら戦争を終わらせる方法があるのなら、ウクライナの人々が受け入れられるような解決策を支援するためにあらゆる外交手段を追求するのは米国の責任だ。外交で解決できなければ戦争は長期化し、それには必ず結果が伴い、破滅的で未知のリスクが発生する」

 議員らは、このような取り組みには、「すべての当事者に受け入れられる新しい欧州安全保障の取り決めの見通しを探る」ための米露間の直接交渉が含まれるべきだと主張。これは、「ウクライナ抜きでウクライナに関する」交渉を行わないというホワイトハウスの方針と大きく異なると指摘している。

 国家安全保障会議のジョン・カービー報道官は、24日の書簡への返信で、その方針を改めて強調した。

 カービー報道官は記者団に対し、「ウクライナ側の代表抜きでロシア側の指導者と交渉するつもりはなく、その方針、方法は変わらない。(ウクライナの)ゼレンスキー大統領が、この戦争に終止符を打ちたがっているのは明らかだが、今は(ロシアの)プーチン大統領と交渉で解決する時期だとは考えていない」と述べた。

 また、議員らはバイデン氏が彼らの助言に従えば、ウクライナへの支援について民主党の強い支持を得られるだろうと主張し、バイデン氏に「ウクライナに提供してきた軍事・経済支援と積極的な外交的働きかけをセットにして」働きかけるよう求めた。

 「この紛争に税金から投入される数百億ドルの軍事支援に責任を負う議員として、この戦争へ関与している米国には、あらゆる可能な手段を真剣に模索する責任があると考える。それには、ロシアと直接、関与し、被害を減らし、平和的解決を達成するためにウクライナを支援することも含まれる」

 24日の書簡は、今後の支援に外交的な要求が伴わなければ、バイデン氏のウクライナ政策に対する民主党内の一致した支持が、危険にさらされる可能性があることを示す最初の兆候となった。

 民主党内が動揺する一方で、ケビン・マッカーシー下院共和党院内総務(カリフォルニア州)は先週、来月の中間選挙で予想通り共和党が過半数を占めた場合、議会はウクライナに「白地小切手」を出すことはないだろうと警告した。

 マッカーシー氏は、パンチボールニュースに対し、「人々は不況にあえぎ、ウクライナに白地小切手を書くことはない。そんなことはしない。…ただで白地小切手を出すことはない」と述べた。

 共和党議員の中には、米国民が国内で高まる経済的不安に直面しているにもかかわらず、ウクライナに際限なく経済支援を行うことに懐疑的な態度を露骨に示している者もいる。

 バイデン大統領は、マッカーシー氏の発言を受けて共和党を非難し、共和党は「分かっていない」と述べた。

 「ウクライナよりもずっと大きな問題だ。東欧の問題であり、NATO(北大西洋条約機構)の問題だ。本当に深刻だ」

 議会は今年だけでも、ウクライナへの軍事、経済、人道支援として600億ドル以上を圧倒的な支持を得て承認しており、24日の書簡に署名した30人全員がウクライナを支持している。

 5月に行われた400億ドルの支援策に下院で57人、上院で11人の共和党議員が反対票を投じたが、共和党議員の大半はウクライナへの資金援助を支持している。

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