中国当局者に禁錮20年-米でスパイ活動、航空機企業の技術情報狙う
By Brad Matthews – The Washington Times – Wednesday, November 16, 2022
米航空機エンジンメーカー、GEアビエーションから、エンジンの設計情報など企業秘密を盗み出そうとしたとして起訴されていた中国国家安全部職員、徐燕軍被告に16日、禁錮20年の有罪判決が下された。中国情報機関当局者の身柄が米国に移送され、裁判を受けるのは初めて。米連邦検察は「中国政府当局者への歴史的判決」と高く評価した。
徐被告は2017年3月、GEアビエーションの航空機用エンジン部品に関する技術を盗み出すことを目的に、同社職員に接触し、18年2月に欧州出張中に面会してデータの引き渡しを要求していた。同年4月1日にベルギーに到着した際に拘束され、米国に移送された。
徐被告は、米国を含む各国の企業から企業秘密、技術情報を盗み出そうと、13年12月以前から活動していたとみられている。
ガーランド司法長官は判決を受けて、「中国などによる、わが国の経済と安全保障を脅かす活動に毅然と対処することを明確にした」と強調。オハイオ州南部地区担当の連邦検事は「米国へのスパイ活動に対する中国政府高官への歴史的判決」と指摘するとともに、「外国政府に対して、米国は違法な活動を容認しないという警告となる」と判決を歓迎した。
徐被告は、米国内の他の中国人スパイを監督していたことでも知られ、14年には外国工作員に指定されていた。シカゴの大学に通っていた中国人スパイ、紀超群被告に接触し、スパイのリクルートを求めるなどしていたという。紀被告はその後、米軍に勤務し、徐被告と中国国家安全部職員に、軍への侵入に成功し、情報を提供できると伝えていたことが明らかになっている。
紀被告も今年9月にスパイ容疑で有罪判決を受けた。