海上石油・ガス掘削リグにサイバー攻撃のリスク、セキュリティーの強化要請-米会計検査院

(2022年11月25日)

2021年10月5日、ロサンゼルス-ロングビーチ港に入る前に、石油プラットフォーム近くの沖合に停泊している貨物船。(AP写真/Eugene Garcia、ファイル)

By Vaughn Cockayne – The Washington Times – Tuesday, November 22, 2022

 米会計検査院は最新の報告で、海上石油・ガス掘削リグがサイバー攻撃の大きなリスクにさらされていると指摘、対策の必要性を訴えた。米国では昨年、国内最大級の石油パイプラインがサイバー攻撃を受けて一時的に供給を停止しており、エネルギー産業のサイバーセキュリティー対策の必要性が求められている。

 報告は、多くのリグでセキュリティー対策が不十分な古いIT機器が使用され、サイバー攻撃によって遠隔操作される可能性のある重大な弱点を抱えていると指摘。「(機器が旧式なため)悪意のある行為を検知することが難しく、サポートが切れた古いオペレーティングシステム(OS)を使用しているシステムもある」と早急な対策を求めている。

 報告書は、「2015年に対策の必要性を認識して以来、サイバーセキュリティーリスクの規模と範囲は拡大し続けている」と指摘、内務省の安全環境執行局(BSEE)に、米国のリグのセキュリティー強化への取り組みを要請した。

 米国には1600基の海上石油・ガス掘削リグがあり、国内エネルギーの大部分を供給している。

 米国では昨年、燃料送油管会社コロニアル・パイプラインがロシア系のハッカー集団によるサイバー攻撃を受け、エネルギーインフラの脆弱性が露呈したばかり。この攻撃で、南部、東部で石油の供給が停止、ガソリンが高騰するなどの影響を受けた。

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