対北交渉停滞「外交は死んだ」、核放棄へ新たな取り組みを-米専門家

(2023年1月8日)

2022年12月31日(土)、北朝鮮・平壌の朝鮮労働党本部の庭園で行われた600mm超大型多連装ロケットシステムの寄贈式に出席する北朝鮮の金正恩委員長(中央)の写真(北朝鮮政府提供)。北朝鮮政府が配布したこの画像に描かれているイベントを取材するための独立したジャーナリストのアクセスは許可されていない。この画像の内容は提供されたものであり、独自に検証することはできない。提供された画像には、韓国語の透かしがない。朝鮮中央通信の略称である「KCNA」。(朝鮮中央通信/APによる韓国通信社)

By Ben Wolfgang – The Washington Times – Tuesday, January 3, 2023

 ハリー・ハリス元米駐韓大使(元米太平洋艦隊司令官)は、外交だけで北朝鮮に核を放棄させる状況にはすでにないと主張、米国とアジア同盟国が、増大する北の脅威に対してこれまでとは違う「複合的な対応」の必要性を訴えた。

 ハリス氏はワシントン・タイムズ財団主催のセミナーで3日、北朝鮮の金正恩総書記は、長期にわたって共和、民主両党の米政権から外交的、経済的圧力を受けてきたが核開発計画を放棄する意思がないことは明らかだと主張した。

 「交渉で北に核を放棄させるというこれまでの米国の政策は、結果を出せなかった」と指摘、「複合的な対応を強化すべきだ。融和による抑止は抑止ではない」と北への圧力強化を訴えた。

 トランプ前大統領は金氏との直接交渉で、核を放棄させようとしたが失敗、その後、バイデン政権からの外交交渉の呼び掛けを無視する形で挑発を強化している。昨年だけで70発以上の弾道ミサイルを発射した。

 専門家らは、外交だけで北に核を放棄させ、ミサイル発射をやめさせるチャンスは急速に失われていると警告する。

 ジョージタウン大学安全保障研究センターのアレクサンドル・マンスーロフ教授は、「外交は死んだ」と北との核交渉が再開されないことに失望を表明した。

 北朝鮮をめぐる懸念は核、ミサイルだけではない。北朝鮮は昨年末に韓国領空に無人機を侵入させ、両国間の直接衝突の懸念が高まった。

 ハリス氏は、米韓の無人機に対する防衛装備強化の必要性を強調、「現場の指揮官が、戦術レベルで、(無人機に)対応する方法を把握しておかなければならない。上の許可を求めていては遅過ぎる」と、無人機対策への必要性を強調した。

第102戦闘攻撃飛行隊に所属するF/A-18Fスーパーホーネットが、空母USSキティホークから最後の発艦を行う。米国カリフォルニア州サンディエゴ、2008年6月8日。写真:カイル・ガーロー/米国海軍。

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