中国はミャンマーを「戦略的重要地点」に 米政権には「明確な戦略」なし

(2023年7月6日)

2023年6月27日火曜日、ニャウンコーン村にて、村民が軍による空爆だと語ったことにより破壊された仏教僧院の建物。(AP経由ペール・エンターテインメント)

By Guy Taylor – The Washington Times – Monday, July 3, 2023

 ミャンマーの軍事政権と民主派の間の衝突が激化する一方で、欧米からの同国への関心は依然、弱い。中国は、ミャンマーを米国との覇権争いの中での地域の「戦略的重要地点」とみて、軍事政権への影響力の強化を進めている。

  米シンクタンク、ウッドロー・ウィルソン・センターの客員研究員で、ミャンマー民主派のイェミョヘイン氏はワシントン・タイムズとのインタビューで、「中国が長期にわたってミャンマーでの影響力を確実に拡大している」と警鐘を鳴らす。

 同氏は、中国はミャンマーを南アジア、東南アジア、インド洋と国境を接する「戦略的重要地点」とみているが、バイデン政権は「ミャンマーを戦略的に重要でないという従来の見方」を踏襲していると指摘。「ミャンマーでの戦略的影響力を強化する明確な戦略」の必要性を米当局者らに訴えているという。

 中国の軍事政権をどのように支援しているかを把握するのは困難だが、軍事政権との関係から戦略的、経済的利益を得ているのは確かなようだ。

 カーネギー財団のアナリストによると、中国の国営採掘企業、万宝鉱業(ワンバオ・マイニング)は21年の軍事クーデターの後、外国企業が撤退する中、依然、ミャンマーでの操業を続けている。

 米平和研究所のビルマ計画の責任者ジェイソン・タワー氏は、中国のミャンマー支援は軍事政権が中国の南シナ海の領有の主張を支持することを条件にしているとの見方を示した。

 タワー氏は昨年、中国政府は「中国・ミャンマー経済回廊」の実現に協力し、両国間の送電、インターネット接続、工業地区の拡張への支援の約束を条件に軍事政権を「支援」していると指摘していた。

 中国は21年の軍事クーデターを支援したとみられる一方で、国連のアンドルーズ特別報告者は5月、中国とロシアが、民間人に使用されている兵器の「ミャンマー国軍への主要供給国」になっていると非難した。

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