未成年者の性転換禁止求め提訴-テキサス州
By Valerie Richardson – The Washington Times – Friday, August 25, 2023
未成年者への薬と手術による性別移行を禁止するテキサス州の法律が発効する予定だ。一方、州の裁判官は同法の施行禁止を命じている。
トラビス郡のマリア・カントゥ・ヘクセル判事は25日、上院法14(未成年者へのトランスジェンダー関連の治療を制限する法律)は「テキサス州内の家族の私的な決定に干渉する」として、トランスジェンダーの若者を持つ家族からの要求を受けて、一時的差し止め命令を認めた。しかしその影響は長くは続かなかった。
州司法長官室(OAG)は直ちに控訴し、テキサス州最高裁判所の判断が出るまで差し止め命令を一時停止することを求めた。この法律は今のところ、9月1日に発効する予定だ。
OAGは25日の声明で「テキサス州議会によって適正に制定された法律を施行し、有害な『性別移行』への介入から子供たちを守るため全力を尽くして州民の価値観を守る」と述べた。
共和党のアボット州知事は6月2日に上院法案14に署名、テキサス州は未成年者の性転換手術を禁止または制限する22州の一つになった。
その1カ月後、もともとの性別とは異なる性を自認する未成年者を抱える5家族、医療関係者3人、二つのLGBTQ組織が、この法律に異議を唱える苦情を申し立て、提訴していた。
テキサス米自由人権協会(ACLU)は25日、「テキサス州地方裁判所は、すべてのテキサス州民と同様に、トランスジェンダーの若者は、必要な救命医療を受ける権利があると裁定した。誰も生存権を守るために裁判所に行く必要はない。この残酷な禁止が永久に廃止されるまでわれわれはやめない」とツイートした。
一方で、キリスト教保守系団体「テキサス・バリューズ」の政策ディレクター、ジョナサン・コビー氏は、判決と戦うテキサス州司法長官側の動きを歓迎した。
コビー氏は「虐殺請負人らが子供たちを引き裂いており、止めなければならない。われわれはテキサス州司法長官室の生命を救う法的作業に拍手を送り、この一時的な判決が覆されると確信している」と語った。
コビー氏はこの訴訟の本案に関する法定審問が2024年5月6日に予定されていると述べた。
OAGは、「(この法律は)病院が実験ホルモンを投与したり、未成年者に切除を伴う『性転換』外科手術を行うことを禁止している」と述べた。
「効果が証明されていないこれらの医療行為は、医療上の利益を示す証拠が不足しているにもかかわらず、医療および精神医学の専門職の一部の活動家によって強く推進されている。子供の精神的、身体的健康に有害な影響を及ぼす証拠も増えている」
10代の原告の1人、ネイサン・ノーさん(仮名)は、「女性として成長するということが、言葉では言い表せず、うまく説明できないが間違っていると感じた。10代の女の子としての自分が想像できなかった」と主張、男性ホルモンのテストステロンを摂取することは「自分の人生のあらゆる側面を大いに改善した」と述べた。