ジョンソン下院議長、歳出超過解消への希望を提示
By Editorial Board – The Washington Times – Monday, October 30, 2023
新たな下院議長は、連邦政府の浪費を抑制する使命を担っている。このことは、ドルの価値低下に対する国民の反発の高まりと相まって、バイデン大統領と浪費癖のある側近たちに、次の痛烈な一言で警鐘を鳴らすことを予感させる。「もうたくさんだ」
ルイジアナ州選出のマイク・ジョンソン議員が先週、下院議長の座に就いたことは、同職を解任された共和党のケビン・マッカーシー議員の後任を巡る疲弊した闘いの集大成だった。ジョンソン議員は、国家の壊れた予算編成プロセスを修復するという楽観的な見通しをもたらしたが、これが単なる希望的観測にすぎないかどうかは、あと数週間もすれば分かるだろう。
議会は11月17日までに、現行の継続決議を2024会計年度の本予算に置き換える必要がある。少なくとも、ジョンソン氏は優先順位を明確に示している。
「国家安全保障に対する最大の脅威は国の借金である。われわれがこの議場に座っている間にさえ、借金はほぼ33兆6000億㌦を超え、私がこのスピーチを終えるまでの間に、2000万㌦の借金が増えるだろう。それは持続不可能なことだ」。ジョンソン氏は就任後、議場に集まった議員たちに語った。
バイデン大統領は米国人に、2023会計年度だけで1兆7000億㌦という記録的な新規債務を負わせた。その多くは新型コロナウイルス対策であり、パンデミックが収まっても減額することを拒否したものだ。年率4・9%の第3四半期の国内総生産は、政府主導の財政的燃料が枯渇するまでの、ドルを浪費するこの政策のラストスパートになりそうだ。
会計年度の累積債務に対する純利子は、納税者に6590億㌦を負担させた。今後を考えると、利払いは2033年までに米国の国防予算全体を上回る勢いだ。「持続不可能」とは、これから起こる経済破綻を丁寧に表現したものだ。
ジョンソン氏は超党派の下院債務委員会の設立を提案している。しかし、彼の計画は経験よりも希望が勝ったものかもしれない。検討するために問題を切り離すのは、先送りするためのワシントン政治のやり方だ。来月の政府閉鎖に向けて時計の針が刻々と進む中、どちらの党も好まない大胆な切り捨て策だけが迅速な結果を約束する。
それでも、歳出抑制に前進の兆しはある。責任ある連邦委員会によれば、今年度、議員たちは10年間で1・3兆㌦の純節約をもたらす法案を成立させたという。同委員会は10月26日に発表した文書で、6月に成立した財政責任法により、2024、2025年度の国防費と非国防費の裁量支出に上限が課され、新型コロナ関連と内国歳入庁(IRS)の予算が削減されたと指摘した。
米国の納税者は、財政の健全性を取り戻す準備を十二分に整えている。バイデン政権時代の累積インフレ率 17・2%は、国民の経済見通しに深刻な痛手を負わせた。9月のユーガブ社の調査では、回答者の24%がインフレと物価を最大の懸念事項として挙げており、第2位に医療を挙げた11%の2倍以上となっている。大統領選挙の年を目前に控え、有権者の不安をむやみに無視してはならない。
米国人は、政府の過剰支出能力を過小評価すべきではない。それでも、マイク・ジョンソン氏が代表を務める新鮮な下院指導部は、いつか税金が彼らが稼いだものと同じように大切に使われる日が来るかもしれないという希望の光を与えてくれる。