トランス女子選手の訴え棄却 フロリダ州女性スポーツ法巡り提訴

(2023年11月9日)

2022年3月25日、ソルトレークシティのユタ州議会議事堂で、学校スポーツでトランスジェンダーの女子生徒と対戦することになる見通しについて話す保護者たちに耳を傾ける議員たち。(AP Photo/Samuel Metz, File)

By Valerie Richardson – The Washington Times – Tuesday, November 7, 2023

 連邦裁判所は、フロリダ州の「女性スポーツの公正に関する法律」に異議を唱える訴えを棄却し、ロン・デサンティス州知事に勝利を、性自認に基づいて女子チームで競技することを求めるトランスジェンダーの選手たちに敗北をもたらした。

 トランスジェンダーのバレーボール選手、D.N.は、公立高校や大学の学生アスリートに性自認ではなく出生時の性別に基づいて競技することを義務付ける2021年のこの法律の無効を求めて提訴していたが、連邦地方裁判所のロイ・アルトマン判事はこの訴えを棄却した。

 トランプ前大統領に判事指名を受けたアルトマン氏は39ページの意見書で、「私たちは、公立学校のスポーツチームを生物学的性別で分ける法律が、憲法修正第14条の平等保護条項に抵触するかどうかを問われた。私たちは抵触していないと判断した」と表明した。

 ブロワード郡の高校に通うD.N.さんの弁護士は、この法律(SB1028)がトランスジェンダーの生徒を差別していると主張したが、アルトマン氏は「すべての性別に基づく分類が平等保護条項に違反するわけではない」と主張した。

 「この裁判で、SB1028の性別に基づく分類は、ステレオタイプではなく、男女間の実際の違いに根ざしている。生物学的性別に基づいてスポーツチームのメンバーを指定することを学校に義務づけるということは、ほとんどの男女が異なる(そして生まれつきの)身体的属性を持っているという、議論の余地のない前提に基づいている」

 トランスジェンダーの権利団体は各州で、性自認に基づき元男性の選手が学校の女子スポーツチームで競技することを禁止する法律に対して法廷闘争を繰り広げており、最終的には最高裁判所にまで達する可能性がある。

 今年初め、連邦裁判所は、中学生のベッキー・ペッパー・ジャクソンさんに女子陸上部とクロスカントリー部での出場を認めたウェストバージニア州の法律(HB3293)を一時的に差し止めた。州はこの判決に異議を唱えている。

 元女子陸上選手セリーナ・スールさんの代理人として法廷助言書を提出した自由擁護連盟(ADF)は、この判決に喝采を送った。

 ADFの上級顧問クリスティアナ・キーファー氏は、「フロリダ州のような州は、女性スポーツ選手からメダルや表彰台などを勝ち取る機会を奪い続ける男性から、女性と女子生徒を守りたいと思っている。生物学的な違いは重要だ。生来の身体的優位性を持つ男性に機会を奪われる女性が増える中、議員らは機会均等と良識を守るために行動している」と述べた。

 この訴訟は、ヒューマン・ライツ・キャンペーン基金とニューヨーク市の法律事務所アーノルド&ポーターの弁護士によって2021年6月に提起されたが、フロリダ州のセントジョンズ郡教育委員会の方針で、トランスジェンダーの生徒が性自認に基づくトイレを使用することが禁じられていることについての判決が出るまで保留にされていた。

 控訴裁判所が同教育委の方針を支持したことから、アルトマン氏は1月にSB1028への異議に関する審議を再開した。

 D.N.さんは、「差別的敵意によって動機づけられている」とフロリダ州当局を非難したが、アルトマン氏は原告側はそれを立証できなかったと述べた。

 「要するに、この法律はトランスジェンダーの生徒を差別していないということだ。男女のトランスジェンダー選手が男女共学(または混合)のチームでプレーすることを認めていることに加え、法律はトランスジェンダーの男子が男子のスポーツチームでトライアウトを受け、プレーすることを明確に認めている。つまり、この法律がトランスジェンダーの学生アスリートを差別する意図を持っていたとすれば、その目的はまったく果たされていない」

 23の州で、女性であることを自認する元男性選手の女子学校スポーツへの参加を禁止する法律が成立している。

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