韓国発祥ドローンサッカー、ラスベガスCESでデビュー

(2024年1月15日)

2024年1月10日(水)、ラスベガスで開催中のCESハイテクショーで、カムティックのブースで行われたドローンサッカーゲーム。(AP Photo/Ryan Sun)

By Ryan Lovelace – The Washington Times – Thursday, January 11, 2024

 ドローンサッカーが今週ラスベガスを席巻し、ボール型のドローンが会場のホテル「ベネチアン・リゾート」に舞い上がった。韓国生まれの未来型スポーツが注目を集めている。

 ラスベガスの高層ビルが昨年、一新され、ラスベガスを象徴するこのホテルの近くに、ホログラム、ロボット、U2などのミュージシャンによるパフォーマンスが楽しめる巨大な球体のエンターテイメント施設「スフィア」が設置された。

 国際ドローンサッカー連盟(FIDA)は、「シン・シティ(ラスベガスの別名)」で今年、ドローンサッカーが知名度を高め、さらに普及することを期待している。

今週、このリゾート地で開催された米家電・IT見本市「CES」で、六つのドローンサッカーチームが参加してエキシビションマッチが行われた。FIDA

USAのティム・イングラム氏によれば、韓国のチームはFIDA

USA、カリフォルニアのグロスモント・カレッジ、アメリカンレギオンのチームと対戦した。

 各チームが球形のスケルトンに包まれた四つの回転翼を持つクアッドコプタードローンの離陸準備をするなか、イングラム氏は注目度の高さに感激している様子だった。観衆は、最先端の商用技術を盛り込んだこの新スポーツを初めて目にした。

 試合では、チームの5人の選手が、ドローンを飛ばして、ネットが張られた競技場内に吊るされた相手のリング型ゴールを通過させる。

 地上ではサッカーが最も近い存在かもしれないが、FIDAはこのスポーツを、ハリー・ポッターの小説や映画に登場する架空のスポーツ「クィディッチ」からインスピレーションを得たとしている。魔法使いがほうきに乗って、球をリングに投げ込んで得点を獲得するスポーツだ。

 CESでドローンサッカーの試合を観戦したオンラインメディア「ディジデー」の記者マーティ・スワント氏は、このスポーツは「ハイテクで魔法が少ないクィディッチのようなものだ」とXに書いた。

 ドローンサッカーの起源は2016年の韓国に遡り、全国に300の社会人チームと1500のユースチームを擁する競技リーグを生み出した。

 ワシントン・タイムズ紙に提供された資料によると、FIDAには12カ国と香港が参加、さらに20カ国を加えることを検討している。FIDAには、バングラデシュ、英国、カナダ、フランス、インド、日本、韓国、マレーシア、シンガポール、スペイン、トルコ、米国の12カ国が加盟している。

 このスポーツへの国際的な関心が高まる中、CESの参加者の中には世界的な成長を期待する者もいた。

 オムロンのデジタルヘルス・ソフトウェア担当副社長、ダニエル・マカフリー氏は、参加者が円形のゴールでドローンを飛ばす様子をビデオに収めていた。

 マカフリー氏は「予測-これは世界で競技スポーツとして流行し、いつかオリンピック競技になるだろう」とXに投稿した。

 オリンピック競技となるのはまだ先のことだが、世界選手権を実施しており、来年にはワールドカップを開催することを計画している。FIDAからの資料によれば、2025年10月に韓国の全州で開催されるビッグイベントに向けて準備が進められている。32カ国から2000人の選手と関係者が集まるという。

 FIDAは、ドローンサッカーをドローン企業が世界へ製品を紹介するための足がかりと考えている。韓国から米国に3万個、カナダに2万個のドローンサッカーボールを出荷する計画だ。

 イベントの共同主催者、韓国紙・世界日報のチョン・ヒテク社長は、CESでのドローンサッカー選手権は、「先端ITの頂点と画期的なイノベーションを紹介することで、第4次産業革命の成果を象徴するものだ」と語った。

 費用が参入障壁となる可能性がある。ドローンは1機100ドル以上だ。

 しかし、米国人はこのスポーツを楽しみ始めている。FIDAによれば、ドローンサッカーは全米に広がり、2023年の時点で15のチームに78人の選手が参加している。

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