中国、民間と協力し生物兵器開発 危険な病原体研究を継続

(2024年3月1日)

2021年2月3日、中国武漢で世界保健機関(WHO)チームの訪問中、武漢ウイルス学研究所の入り口付近に集まった警備員。(AP Photo/Ng Han Guan, File)

By Bill Gertz – The Washington Times – Wednesday, February 28, 2024

 中国は、人民解放軍(PLA)の細菌戦計画に応用するために、国内の軍事転用可能(デュアルユース)な生物学研究能力の向上に取り組んでいる――オープンソース情報をもとに作成された米シンクタンクの報告書から明らかになった。

 シンクタンク「中国共産党生物脅威イニシアチブ」の最新報告書によれば、「中国は現在、国内で、海外からの情報や研究結果を得られなくても、独自に軍転用可能なウイルス研究ができるようになっている」という。

 「中国は現在、国内にしっかりした能力を有しており、敵対勢力とされる国々に対して、さまざまな非対称的な手段で対応することが可能となっている」と報告書は述べている。

 中国による生物兵器の開発は、多くの情報機関や戦略アナリストが通常兵器の増強の危険性を訴える中で、それほど注目されてこなかった。しかし中国は、軍事力で米国と同盟国に圧倒されており、生物兵器の開発によって大きな非対称的優位性を獲得できるようになると報告は指摘している。

 報告によると、中国は、新型コロナウイルスに関する危険性の高い病原体研究を続けており、戦略上大きな懸念材料だという。中国で発表された研究によれば、世界的大流行で数百万人を死亡させたこのウイルスについて、西側で禁止されている研究が中国では続けられているという。

 また、これまでのところ、中国の最近の新型コロナ研究で、現在のワクチン、治療薬、予防薬、診断薬に結びつくものはないという。

 「武漢などでこのような研究が続けられているのは、そこに、危険性の高い病原体の研究の継続を下支えするだけのより広範囲な戦略的意味合いがあるからだ」

 報告は、中国のナノテクノロジー研究は、ナノ医療、小型ロボットの兵器化、自律型兵器などの軍事能力とも関連していると指摘。これらの兵器には、「生物戦のためのナノバイオインフォマティクス(ナノ技術を使って、生物の情報をITで解析する生命科学の一つ)、ナノサイバー生物兵器、暗殺、標的型生物戦」が含まれる可能性があるという。

 「(これらの能力は)中国での次世代のデュアルユースな研究の性質を根本的かつ不可逆的に変える可能性がある。中国は、デュアルユース病原体研究とナノテクノロジーを国家的な優先事項としており、これらの分野に、中国だけが持ちうる強み、敵対国の弱点があるとみていることが分かる」

 以前、中国はウイルス学やナノテクノロジー開発計画に必要な技術や専門知識を得るために、集中的かつ的を絞った国際協力を必要としていた。報告は、最近の状況を見ると、もはやそうではないことが分かるとしている。

 1月4日、北京化工大学の北京軟物質科学与工程高精尖創新中心(北京軟物質科学工学先進イノベーションセンター)は、新型コロナウイルスを使った危険度の高い実験を行ったことが報告された。実験を行った研究者らは、センザンコウから採取した新しいコロナウイルス分離株が、ヒト化マウスに100%の致死率をもたらしたと述べている。

 「その後、1月24日の改訂版で研究者らは、報告の『致死的』なトーンを取り除こうとした。この研究をワクチンや医薬品開発研究のためのアプローチとして正当化しようとした」と中国共産党生物脅威イニシアチブの報告は指摘している。

 同大学は2021年の海外人材募集の発表の中で、「産学融合と軍民融合を重要な開発機会として扱う」と述べている。

 武漢理工大学の科学者チームは昨年8月、学術誌で、高齢マウスで非常に高い致死率を持つ新しいコロナウイルスを作成したと発表した。米情報機関は、同大が新型コロナの発生源の一つである可能性があるとみている。このウイルスはまた、人にも感染する可能性があるという。

 中国科学院の合肥物理科学研究所は最近、「スマート」DNA分子ナノロボットモデルを開発した。標的化ドラッグデリバリーに使うためのものだが、生物兵器にも使用可能だ。

 「正確に生物学的薬剤を標的細胞に直接運ぶナノロボットの能力は、軍事転用可能だ。特に(合肥研究所と)中国人民解放軍との間でしっかりした関係が築かれており、その可能性は高い」

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