北朝鮮が織り成すスパイウエアの網

(2024年6月17日)

この写真は韓国合同参謀本部が提供し、韓国国防省が発表したもので、韓国ソウルの漢江に北朝鮮が飛ばしたと思われる気球が写っている(2024年6月9日、日曜日)。韓国軍によると、北朝鮮は5月下旬以来3度目となる、数百個のゴミを運ぶ風船を韓国に向けて飛ばした。(韓国軍合同参謀本部 via AP)

By Andrew Salmon – The Washington Times – Sunday, June 9, 2024

 北朝鮮による最近の韓国に対する「汚物風船」攻撃は、金正恩体制による情報侵入へのパラノイア(妄想症)の深さを浮き彫りにした。

 過去数週間、北朝鮮は韓国の活動家らが飛ばした風船への報復として、非武装地帯上空にゴミや糞尿(ふんにょう)を載せた風船を飛ばし続けている。金正恩氏とその側近に対して情報戦を繰り広げているのは、ソウルの政府ではなく民間団体だ。

 北朝鮮は、三重の人間監視システムを通じて国内の情報をほぼ完全に管理してきた。金正恩体制は現在、中国式のハイテク・スパイウエア・システムを使って望まないメッセージを遮断し、このシステムを強化しようとしているようだ。

 北朝鮮では、インターネットに接続されていないローカルなイントラネットが運用されている。2002年以来、エジプトの通信会社オラスコムが設置した携帯電話サービスを運用しているが、外国為替管理のため契約金を回収できていないと伝えられている。

 専門家らは、北朝鮮のデジタル監視ネットワーク設置の試みは不安定な電力供給、限られたネットワーク容量、ハードウエアの不足によって妨げられていると指摘する。プライバシー法に縛られない独裁国家にとって、デジタルネットワークやネットワーク化されたデバイスは、市民を監視するためのさまざまな手段と化す。

 スティムソン・センターの北朝鮮専門メディア「38ノース」の上級研究員、マーティン・ウィリアムズ氏はソウルで記者団に、「ここ数年、無視できないことの一つは、中国が市民を監視・統制するためにデジタル監視を使用する社会へと発展してきたことだ」と語った。「従って、北朝鮮が、中国が使用しているデジタル技術を採用すると想定するのは当然だ」

 ウィリアムズ氏のチームは、オープンソースの情報、国営メディア、展示会の製品、北朝鮮の学術研究、脱北者へのインタビュー、中国のソーシャルメディアなどを利用して、北朝鮮のデジタル抑圧の状況を評価している。北朝鮮の携帯電話ネットワークには、韓国北部の一部でも検知できる新しい4Gサービスがある。すべての兆候は、携帯電話サービスが広く利用されていることを示している。

 ウィリアムズ氏は、「携帯電話の普及率が低いと考える理由はない」と指摘する。「衛星画像で確認しただけでも100以上の基地局を特定しており、5㌔の範囲をカバーしていると想定している」という一方、領内の山岳地帯は依然サービスが提供されていない。

 孤立と貧困にもかかわらず、「北朝鮮はソフトウエアエンジニアリングに関しては非常に高いレベルの能力を持っているが、大規模なハードウエア産業はない」とウィリアムズ氏は述べた。「北朝鮮のスマートフォンはすべて中国企業から輸入したものだが、セキュリティーソフトはすべて北朝鮮で開発されている」

 北朝鮮に輸出される端末は世界的な制裁を受ける可能性のある大手輸出業者ではなく、ブランドを持たない中国企業によって製造されている。北朝鮮企業10社が輸入携帯電話を一般向けに販売している。

 金正恩体制が市民に対し、疑わしい言動をしてないかを監視する機会は拡大している。

 北朝鮮はデジタルIDカードを導入しており、QR決済コードがデジタルマーケットと同期されている。スマートフォンには画面キャプチャーソフトが内蔵され、当局はユーザーの閲覧習慣を精査できる。北朝鮮国籍以外の人の携帯電話はロックされているが、技術者はUSBメモリーを使って国外に持ち出された携帯電話のハッキングには成功していないと、ウィリアムズ氏は述べた。

第93ホロドニー・ヤール独立機械化旅団の報道部が提供したこの写真では、兵士たちが2026年8月4日火曜日、ウクライナのドネツク州クラマトルスク前線都市付近のロシア軍陣地に向けて、多連装ロケットシステムBM-21「グラード」を発射する準備をしている。(イリーナ・リバコワ/ウクライナ第93機械化旅団提供、AP通信経由)

対ウクライナ・米国戦争でロシア・イランが連携 兵器、情報を供与

(2026年08月08日)
2026年7月22日(水)、コンゴ共和国イトゥリ州ブニア総合病院のエボラ治療センターで、医療従事者が救急車を消毒している。(AP通信/ディロール・ロツィマ・ディウドネ撮影)

エボラ危機、中国がコンゴで影響力拡大 米国の支援減も影響

(2026年08月07日)
韓国の李在明大統領は、2026年1月7日(水)、中国・上海で韓国メディア関係者との会合で発言した。(ハン・サンギュン/聯合ニュース提供、AP通信経由)

韓国当局、保守系米国人を出国禁止に 李大統領への名誉棄損で起訴

(2026年08月06日)
韓国海軍の3000トン級潜水艦「新チェホ」が、2025年9月26日(金)、釜山近郊の韓国南東海岸沖で行われた観艦式に参加している様子。(AP通信/アン・ヨンジュン撮影)

韓国海軍、掃海・艦砲射撃能力に注力 ウクライナとイラン教訓

(2026年08月05日)
米インド太平洋軍司令官サミュエル・J・パパロ提督が、2024年8月27日火曜日、フィリピンのマニラで米インド太平洋軍主催の国際軍事会議で演説を行った。(AP通信/アーロン・ファビラ撮影)

米陸軍、西太平洋テニアン島に新型極超音速ミサイルを配備

(2026年07月29日)
写真提供:ブランドン・リッカート軍曹 第7歩兵師団(太平洋多領域軍)所属のアレクサンダー・ヴァハジ大尉(左)、米太平洋軍司令官サミュエル・J・パパロ提督(中央)、第7歩兵師団(太平洋多領域軍)所属のアレクサンダー・マリン中佐(右)が、2026年6月、ヴァリアント・シールド演習中にダークイーグル長距離極超音速兵器で訓練する兵士たちを視察した。ヴァリアント・シールドのような演習は、太平洋軍統合軍が全軍種および同盟国の部隊を統合し、統合軍の強さと多用途性、そして自由で開かれたインド太平洋への我々のコミットメントを示す、精密かつ致命的で圧倒的な多軸・多領域効果を実施する機会を提供する。(米陸軍撮影:ブランドン・リッカート軍曹)

「中国の『超限戦』への備え不十分」専門家が警告

(2026年07月27日)
2025年11月1日土曜日、韓国・慶州で開催されたアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議で、中国の習近平国家主席(左)が韓国の李在明大統領と握手を交わした。(聯合ニュース/AP通信)

下院国防法案、中国の韓国への影響力巡り調査義務付け

(2026年07月25日)
2015年6月27日土曜日、キューバのハバナで行われた記者会見で、米国上院議員団の一員が米国とキューバの国旗を交差させたピンバッジを着用している。(AP通信/デズモンド・ボイラン撮影)

米国転覆狙い共産主義を推進するキューバ 米国務省が警告

(2026年07月24日)
日本の小泉進次郎防衛大臣が、2026年5月31日(日)、シンガポールで開催されたアジアの年次防衛・安全保障フォーラム「シャングリラ対話」で演説を行った。(AP通信/アハマド・イブラヒム撮影)

小泉防衛相、核巡る議論呼び掛け GCAPやアジア連携も強化

(2026年07月23日)
リトアニアのケストゥティス・ブドリス外相は、2025年4月3日木曜日、ブリュッセルのNATO本部で開催されたNATO外相会議に出席するため到着した際、報道陣の取材に応じた。(AP通信/バージニア・メイヨー撮影)

リトアニア外相、ロシアの破壊工作は「侵略行為」 米軍駐留継続に期待

(2026年07月21日)
→その他のニュース