グーグル、トランプ陣営に不利な検索結果 下位に表示

(2024年9月28日)

グーグル検索で表示されるグーグルのロゴ(2023年9月11日月曜日、ニューヨークにて)。(AP Photo/Richard Drew, File)

By Susan Ferrechio – The Washington Times – Thursday, September 26, 2024

 グーグル検索は、ドナルド・トランプ前大統領の選挙キャンペーンサイトをリベラル系メディアの記事の下に隠す一方で、カマラ・ハリス副大統領の検索では、ハリス氏を良く見せ、選挙キャンペーンサイトが目立つように表示されるという調査結果が発表された。

 保守派の監視団体「メディア・リサーチ・センター(MRC)」が9月6日に両候補の検索結果を分析したところ、「ドナルド・トランプ大統領選2024」という検索結果の上位には、リベラル系メディアによるネガティブなニュースが表示された。トランプ氏の選挙キャンペーンサイトは、ニューヨーク・タイムズ紙、ポリティコ紙、ワシントン・ポスト紙の記事の下、検索結果の6番目だった。

 MRCの調査によると、ハリス氏の選挙キャンペーンサイトの方がはるかに見つけやすかった。グーグル検索でずっと上位に表示され、上位のニュース記事はほとんどすべて、左寄りのメディアによって書かれた好意的なものだった。

 MRCの「フリー・スピーチ・アメリカ・プログラム」のダン・シュナイダー副代表によると、グーグルは以前、トランプ氏の選挙キャンペーンサイトを今よりももっと見つけにくくしていたが、戦術を転換し、現在は、トランプ氏に対して否定的な傾向があるリベラルな報道の下に表示するという方法を取っているという。

 シュナイダー氏は、「以前との大きな違いは、グーグルが一連の新聞記事を検索結果の上位に載せていることだ。ドナルド・トランプ氏の場合、それらの新聞記事、つまりメディアの記事はすべて左寄りのもので、ドナルド・トランプ氏について厳しい記事ばかりだ。グーグルがウェブサイトの上位に出すカマラ・ハリス氏の記事は、すべてお追従記事だ」

 グーグルにMRCの調査について問い合わせたが、まだ回答はない。同社はFOXニュースに対し、「(この調査は)数週間前のある日、たった一つのまれな検索式で調べたもので、その検索でも両候補のウェブサイトはグーグルの検索結果の上位にランクされた」と述べた。

 巨大ハイテク企業のグーグルは長年、共和党より民主党を優遇していると非難されており、専門家らも、従業員の選挙への献金がそれを裏付けていると指摘している。

 データ会社「キバー・クウォンティテイティブ(Quiver Quantitative)」によると、9月時点のハリス陣営への献金額トップ20のうち、グーグルが146万ドルで1位。マイクロソフトは2位の74万3045ドルだ。

 グーグルもマイクロソフトも、トランプ陣営への献金額トップ20に入っていない。

 X(旧ツイッター)のオーナー、イーロン・マスク氏は今週初めの投稿で、「グーグルとマイクロソフトの献金は、民主党に大きく偏っている。ここだけの話、彼らはブラウザーと検索の100%近くを支配している。彼らにとっては偏向が善意ということだ」

 ワシントン・タイムズが26日に行った「ドナルド・トランプ」と「カマラ・ハリス」の別々のグーグル検索では、2人の候補者の扱いは異なっていた。

 トランプ氏の名前で検索すると、選挙サイトは否定的な写真やニュース記事の下に埋もれていた。

 ハリス氏の名前を検索すると、民主党の政治活動委員会(PAC)「アクトブルー(ActBlue)」の「ハリス2024公式サイト」(PAC「ハリス・ビクトリー・ファンド」が資金を提供する資金調達サイト)がトップに表示された。アクトブルーは民主党のオンライン資金調達組織だ。

 2位はハリス氏の選挙キャンペーンサイトで、見栄えがする写真と華々しい略歴が並んでいる。次いでハリス氏のホワイトハウス公式ページ、26日にハリス氏がウクライナのゼレンスキー大統領と会談したニュース記事が続いた。ニュース記事の下には、ハリス氏のソーシャルメディアが次々と表示される。

 トランプ氏の名前を検索した結果は、まったく異なるものだった。共和党のオンライン資金調達ツールである「ウィンレッド(WinRed)」は見えなかった。トランプ氏のにやにやした写真や、ニューヨーク・タイムズ紙の「ドナルド・トランプの危険性、彼を知る人々から」という見出しのコラム、エスカイア誌の「ドナルド・トランプは絶対に狂っていると指摘せざるを得ない」という見出しのオピニオン記事などが表示され、さらに下にスクロールしてようやくトランプ氏の公式キャンペーンサイトにたどり着いた。

 昼過ぎには、トランプ氏の検索結果は、いくつかの世論調査でハリス氏がリードしているという記事、トランプ氏は「ゼレンスキー氏を無視」というCNNの記事、「トランプ氏の最新詐欺事件が棄却-醜悪だ」というタイトルのニューリパブリック誌の記事に変わっていた。

 共和党やトランプ氏の資金集めのページは、検索のどこにも出てこなかった。

 共和党のウィンレッドを検索すると、代わりに民主党が上院議員候補の資金集めのために運営しているアクトブルーのページがトップに表示された。

 続いて、ウィンレッドの「ディレクトリ」ページ、Xへのウィンレッドの投稿がいくつか、そしてアルジャジーラの「(ウィンレッドは)米国の消費者を惑わし、何度も寄付をさせる」という見出しの記事、その他にもこの資金集めサイトに関する否定的な記事が何本かあった。

 「アクトブルー」で検索すると、アクトブルーのページが一番上に表示され、ウィンレッドへの言及はなかった。検索ページの最下部近くには、アクトブルーがクレジットカードによる寄付を管理する法律を順守しているかどうかの調査に関するテキサス州司法長官室のプレスリリースへのリンクがあった。

 グーグルは、トランプ氏に不利な方法でアルゴリズムを操作していると非難されている。

 7月、トランプ氏の最初の暗殺未遂事件の後、ユーザーはグーグルのオートコンプリート機能で、「トランプ氏暗殺未遂事件」の後にハリー・トルーマン大統領の名前が表示されることに気づいた。

 他の検索では、「ドナルド・トランプ大統領」と検索すると、オートコンプリート機能で「ドナルド・ダック大統領」、つまり1980年代に活躍したドナルド・リーガン元財務長官が表示された。

 グーグルはまた、人工知能(AI)機能をめぐって批判に直面しており、とりわけ白人の画像を生成できないという欠陥が発見され、修正を迫られた。

 7月のペンシルベニア州バトラーでの選挙集会で発生した暗殺未遂事件で、銃弾がトランプ氏の右耳をかすめ、血まみれになりながら拳を突き上げる写真に関心が集まった。トランプ氏は、この象徴的な写真を検閲したとして、グーグルと、フェイスブックの親会社メタを非難した。

 トランプ氏は自身のソーシャルメディア「トゥルース・ソーシャル」に「どちらとも、検閲をめぐる大反発に遭っている。またまた、選挙を不正に操作しようとする企みが始まった!

メタとグーグルを追え。誰もだまされないことを思い知らせてやれ。今回はもっと厳しくなる。MAGA(米国を再び偉大に)2024!」と投稿した。

 フェイスブックは、写真の検閲はエラーだったと述べた。グーグルは、トランプ氏の名前のオートコンプリート問題は不具合であり、修正されたと述べた。

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