道化師のような政治家たち 旅回りのトランプ・サーカス対ハリス-ウォルズの見世物小屋
By Charles Hurt – The Washington Times – Thursday, October 10, 2024
ドナルド・トランプ前大統領の選挙戦が、サーカスの呼び込みのようであることは事実だろう。
米国旗色の塗装で、側面に自身の名前を刻んだ巨大な飛行機に乗ってやってくる。パイロットに、集会の何時間も前に集まった支持者らに向かって翼を振るよう指示し、開始前のあいさつをする。
そして決して期待を裏切らない。
笑いあり、中傷、政治、物まねあり、ちょっとした宗教までもが盛り込まれた、まるで目まぐるしく変化するサーカスの移動バラエティーショーであり、トランプ氏はその集会の陽気な主役だ。
だが、プロの政治家は嫌悪感を抱きながら見ている。中国やメキシコの軍閥やイランのイスラム聖職者に国が売り渡されようとしている時であり、もっと真面目で礼儀正しく、敬虔であってほしいと思われていることをトランプ氏は知らないのだろう。
最近の夫婦げんかは、何が原因であれ、どちらかが「あいつらは猫を食べ、犬を食べている」と叫ばなければ、収まりがつかないほどだ。
一方、プロの政治家らは、支持していた長老政治家が年のせいで引退し、砂浜のビーチチェアに座ったまま、回っているカメラの前で眠っているのを見て、何とかしなければと思っている。
トランプ氏は、自分はバイデン大統領のように人前で寝ることはできないと負けを認めた。
信じられないといった様子で「誰が寝たい。誰が人前で寝たいんだ」と声を張り上げた。
バイデン氏の代わりに民主党が擁立した2人組の新しいニセ政治ドロイドは、もっとひどいかもしれない。ニセモノ過ぎて、最大の支持者でさえ、状況をよく理解できないほどだ。
トランプ氏が巡回バラエティーショーで全国を回るサーカスの呼び込みだとすれば、カマラ・ハリス副大統領とティム・ウォルズ・ミネソタ州知事は巡回見世物小屋だ。
2人を見ていると現実という気がしない。彼らを見るたびに、悪い夢でも見ているのではないかと思う。その政策を理解しようとすると、恐怖を覚える。
急に出てきた2人が、トランプ氏とJ.D.バンス氏を「変わり者」と呼んだ理由はもう分かっている。典型的なある種の投影技法であり、民主党にはこの方法しか残されていなかったということだ。
バンス上院議員(オハイオ州)が「変」なのは、アパラチアで貧しい家庭に育ち、母親が麻薬中毒だったため、厳しく、口の悪い祖母に育てられたからだ。
一方のウォルズ氏は、登壇するたびに、変な農場から出てきたばかりのように見え、手を高く上げて振りながら、目玉は飛び出し、丸く、膨らんだ顔から舌を出す。SNSなどで使われるピエロ顔の絵文字に似ていることはよく知られている。
だが、質問を受けると、顔は青白くなり、フード付きのマントの中に引っ込んで、突然「スター・ウォーズ」のパルパティーン皇帝のようになる。だが、ライトセーバーは持たず、イウォークさえ倒せない。
この見世物小屋は本当に面白い。
民主党候補のトップはそれに輪をかけて面白い。
ハリス氏が「コール・ハー・ダディー」(「彼女をお父さんと呼ぼう」という意味。女性を力、支配を象徴する「父」と呼ぶことで、女性の地位を逆転させて、支配的で強い存在にすることを象徴している)というポッドキャストのインタビューに応じたときは、支持者でさえ心配した。あまりないことだからだ。このポッドキャストは、性行為での体位や、売春婦が性病を隠す方法などを取り上げることで知られている。
興味深いのは出演を決めたタイミングだ。ジョージア州とノースカロライナ州の山間部で歴史的な洪水が発生し、ハリス氏の政権が支援金を使い果たしたと発表し、テロ組織ヒズボラが統治するレバノンに1億5700万ドルの小切手を郵送したと自慢していた矢先のことだった。
恐らく、ハリス氏がこのポッドキャストに出るのはベストなアイデアではなかっただろうが、少なくとも彼女は国をだますエキスパートだ。
次はCBSの報道番組「60ミニッツ」だった。この番組は、「コール・ハー・グランドダディー」(「彼女をおじいちゃんと呼ぼう」という意味。コール・ハー・ダディーが若者向けで新しいのに対し、歴史のある信頼性の高い番組を象徴している)としても知られている。
ここで、テレビの「ルドルフ 赤鼻のトナカイ」に出てくる雪だるまのサムのような、ビル・ウィテカーという親切な老レポーターと対面した。ウィテカー氏は基本的で率直な質問を投げかけたが、ハリス氏は必死にそれをかわそうとした。
あまりのひどさに、番組はハリス氏の答えを編集しなければならなかった。
旅回りの見世物小屋がしようとしていることはこの程度のものであり、マスコミはこれをホワイトハウスに送り込もうと躍起になっている。