グーグル、多様性を象徴する記念日をカレンダーから削除

(2025年2月13日)

2010年3月23日、ブリュッセルのグーグル本社にて。グーグルは、オンライン広告の原動力となる技術を独占することによって米国反トラスト法に違反したかどうかを、陪審員ではなく連邦裁判官に判断してもらうよう求めている。(AP Photo/Virginia Mayo, File)

By Victor Morton – The Washington Times – Monday, February 10, 2025

 IT大手グーグルは別の面でも「多様性、公平性、包括性(DEI)」になたを振るった。

 同社の人気カレンダー機能が、「黒人歴史月間」や「女性歴史月間」をユーザーに知らせなくなったのだ。

 9日のCNBCの報道によると、黒人歴史月間が始まる2月1日と女性歴史月間が始まる3月1日は昨年まで、クリスマスやイースター(復活祭)などの祝日のようにグーグル・カレンダー上に表示されてきたが、今年は表示されていない。

 近年、米国のリベラル派によって推進されてきた、「プライド月間」(6月)や「先住民月間」(11月)といった他の月も、記載されなくなった。

 グーグルの広報担当者によると、この変更は数カ月前から計画されていたものだという。

 「何年か前から、カレンダーチームは手動で世界各国の文化的な記念日を追加するようになった」

 「一部のイベントや国が抜けているという指摘があり、手作業で何百もの世界中の記念日を継続的に管理することは難しく、持続可能ではなかった」

 広報担当者によると、同社は2024年半ばに、「timeanddate.comから祝祭日と国の記念日のみをグローバルに表示し、その他の重要な記念日はユーザーが手動で追加できるようにする」ことを決定したという。

 しかし、グーグルはこのところ、DEI政策に対する国内的な反発やトランプ大統領の政治的な動きを反映して、数々の方針や表示を変更している。

 数年前、シリコンバレーの大手企業とともにトランプ氏をソーシャルメディアから追い出すなど、プラットフォームから切り離したグーグルは、独自のDEI目標を廃止し始め、創業者らはトランプ氏の選挙勝利以来、トランプ氏に言い寄っている。

 グーグルマップの機能は、トランプ氏が米政府に「メキシコ湾」と呼ぶよう命じると、何世紀にもわたってメキシコ湾として知られてきた海域を「アメリカ湾」と表示するようになった。また、オバマ大統領が2015年に改称した北米で最も高いアラスカの「デナリ」も、トランプ政権が改称を取り消したことを受けて、グーグルマップはすぐに「マッキンリー」に改めた。

「スーパーマンは移民」新作巡る監督発言が波紋

(2025年07月11日)

トランプ政権、外国人の農地所有禁止へ 中国など念頭

(2025年07月10日)

企業で進む「多様性」の見直し DEI廃止求め大統領令

(2025年07月09日)

国立公園の外国人入場料を引き上げ トランプ氏が大統領令

(2025年07月07日)

チャットボットと恋をするAIユーザー 「依存」に懸念も

(2025年07月06日)

最高裁の差止命令制限判決により出生地主義終焉の兆し

(2025年07月05日)

「本来の高等教育取り戻す」南部6州で反「ウォーク」大学認証機関

(2025年07月03日)

胚ランク付けサービス 子供の商品化と批判

(2025年06月24日)

生徒の成績に「公平性」導入、保護者・教師は悪影響懸念

(2025年06月21日)

最高裁、未成年者の性転換治療を禁止する州法を支持

(2025年06月19日)
→その他のニュース