「本来の高等教育取り戻す」南部6州で反「ウォーク」大学認証機関

マイアミで記者会見するフロリダ州知事ロン・デサンティス(2023年5月9日火曜日)。(AP Photo/Rebecca Blackwell, File)
By Sean Salai – The Washington Times – Friday, June 27, 2025
保守派傾向の強い6つの南部州が、公立大学での「ウォーク(差別などに敏感なリベラルな考え方)」思想の浸透を排除するため、新たな大学認証機関を設立した。
フロリダ州のロン・デサンティス知事(共和党)は26日、ボカラトンで開催されたイベントで、ジョージア州、テキサス州、テネシー州、サウスカロライナ州、ノースカロライナ州の当局者とともに、新設の認証機関「公立高等教育委員会」への参加を発表した。
デサンティス氏は、「フロリダ州は他の州に先駆けて本来の高等教育を取り戻そうと努力してきた。その成功を永続させるために努力している。それは、活動家による認証独占を打破することを意味する」と述べた。
州の教育関係者は、同委員会が認証について、学問的成果をイデオロギーよりも優先すると説明した。これは連邦政府が認めた方針であり、定期的な審査を通じて教育機関の基準を認証する。
ノースカロライナ大学システム総長ピーター・ハンズ氏は「より焦点を絞った効果的な認証アプローチは、コスト削減、学生の利益、公立高等教育への信頼性向上をもたらす。公立大学のニーズと責任に焦点を絞った認証機関を設立することで、これらの重要な教育機関を強化する手助けすることができる」と述べた。
各大学は、参加する州大学システムでも認証機関を選択する権利を持つが、大学側が新委員会を受け入れるかどうかは明らかになっていない。
テネシー大学(UT)システム総長ランディ・ボイド氏は「より多くの選択肢と競争的な市場を提供することは、すべての高等教育にとって有益だと考えている。UTシステムの大学は依然として、協力する認証機関を選択する権利を有し、別の選択肢もある」と述べた。
委員会の新設は、フロリダ、ノースカロライナ州による学校管理への政治的介入を批判してきた長年の認証機関である南部大学協会大学委員会(SACS)からの離脱を意味する。
ワシントン・タイムズは、ジョージア州に拠点を置くSACSと教育省にコメントを求めた。
この6州の共和党議員らは近年、人種差別や性同一性障害に関する「分断につながる概念」を公教育から排除する動きを見せている。6州すべてが昨年11月の大統領選でトランプ大統領を支持していた。トランプ氏は、これらの政策を支持する大統領令を発令している。
元ジョージア州知事(共和党)で、ジョージア大学システムのソニー・パーデュー総長は、「近隣州と協力することで、最も大きな効果をもたらす分野に資源を投入することができる。説明責任を高め、有意義なイノベーションを推進するこの取り組みの成功を期待している」と述べた。
この措置の影響を受ける学者らに27日にコメントを求めたところ、新委員会はデサンティス氏主導の、一般に受け入れられてきた基準に逆らう取り組みだと批判した。
南フロリダ大学のアドリアナ・ノボア教授(ラテンアメリカ史)は、「例えば、フロリダ州の大学は昨年、教員の意見も聞かずに、一般教育プログラムを、州議会が課した単一のプログラムに置き換えた。信頼されてきた認証機関なら、このようなことを受け入れることはない。結果的に、この政治的な意図に沿った認証機関が設立されることになった」と述べた。ノボア氏は、デサンティス氏の教育政策に異議を申し立てる2件の訴訟を提起している。
教育省が新たな認証機関を承認するまでには4年以上かかる場合もあるが、トランプ政権は手続きの簡素化を約束している。
フロリダ大学ビジネス学部の教授で、フロリダ州立大学システムを管理するフロリダ州立大学理事会の元理事アマンダ・ファリン氏は「トランプ政権の教育政策を考慮すると、この新たな認証機関は迅速に承認されると思う」と述べた。
ファリン氏は「保守派は長年、認証機関が『ウォーク』またはDEI(多様性、公平性、包括性)政策を認証要件に組み込んできたと批判してきた」と指摘した。
彼女は、新たな委員会が真の「見解の多様性」を認めるか、それとも全く反対のイデオロギーのもとで同じような検閲を行うかを見極める必要があると述べた。
新たな委員会への参加を表明した他の州立大学ネットワークとしては、サウスカロライナ大学システムとテキサスA&M大学システムがある。
テキサスA&M大学システムの次期総長グレン・ヘガー氏は「最近の議会の審議で、当州の最高幹部たちは、認証に向けたより合理的で透明性の高い道筋を求めてきた」と述べた。
サウスカロライナ大学理事会のサッド・ウェストブルック議長は、この委員会を「認証の革新」の試みと説明した。
「私たちが実施する改革は、学生の利益になりつつ、認証をより効率的で、結果、質、達成に焦点を当てたものになる」