中国のサイバー攻撃、脅威増大 大規模データ窃取に戦略変更か

2019年10月8日、北京の店の外にある防犯カメラの近くに掲げられた中国国旗。中国は長い間、反米プロパガンダの多量な発信源として米国に見られてきたが、米国の選挙を妨害しライバルを誹謗中傷するためにサイバー攻撃や秘密工作を行ってきたロシアに比べると、その影響力活動はそれほど積極的ではなかった。しかし、ワシントンの多くの人々は、中国がますますロシアに関連した戦術を採用しつつあると考えており、米国が十分な対応策を講じていないのではないかという懸念が高まっている。(AP Photo/Mark Schiefelbein)
By Ryan Lovelace – The Washington Times – Monday, June 30, 2025
米大手サイバーセキュリティー企業が、新たな報告書で、中国による脅威が、その世界的な規模と巧妙さにおいて前例のないものになっていると警告している。
カリフォルニア州サンタクララに本社を置く、パロアルト・ネットワークス社が6月、中国政府支援のサイバー攻撃のスピードとスキルの脅威について指摘した。同社の最高情報セキュリティー責任者(CISO)、ウェンディ・ホイットモア氏は、中国のハッカーの能力の特徴について、悪用可能な新たな脆弱性を特定後、「数時間以内、場合によっては数分以内に」攻撃を仕掛けられると述べた。これを受け、各企業は脅威の増大がエスカレートするサイバー攻撃への対処の態勢を全面的に見直す必要があると指摘した。
中国ハッカーは従来と異なる動きも見せているという。「標的の選択」から「大規模データの窃取」へと戦略を変更したようだというのだ。
ハッカーはハッキングに自動化ツールを使用し、大量のデータを収集した後、解析を通じて価値ある標的を明らかにしようとしていると分析する。
また中国のサイバー攻撃が地理的に合わせている焦点の分析により、何をより広範な目的とするかが明らかになると指摘する。
中国は「攻撃の多くが、グアムと米国西海岸の重要インフラを標的とし」、「台湾に重点を置いている」と報告書は述べている。