海軍力縮小計画を非難、対中国には不十分-共和党
(2022年4月22日)
By Joseph Clark – The Washington Times – Wednesday, April 20, 2022
米海軍は20日、今後30年の艦艇造船計画を発表したが、議会からは、海軍の能力を縮小するものであり、軍備増強を進める中国に対抗するには不十分と非難の声が上がっている。
発表を受けて下院軍事委員会のマイク・ロジャース筆頭委員(共和)、同委海軍・海兵隊小委員会のロバート・ウィットマン委員(共和)は、米軍幹部らは中国を「ペーシングスレット(米国の安全保障政策を左右する主要な脅威)」として警鐘を鳴らしてきたが、「バイデン政権は、再び軍事顧問らの主張を無視し、海軍と海兵隊の即応能力を損ねる道を選んだ」と計画を強く非難した。
さらに、「計画は、空母打撃群を守る能力、敵の機雷を除去する能力を削(そ)ぎ、ミサイル発射能力を10%も縮小」しており、中国に対抗するための十分な戦闘能力を確保できないと警告した。
計画は、海軍の長期造船計画としては3年ぶりのもので、三つの代替案を挙げるという異例の形を取っている。米海軍力をめぐってはトランプ前政権時の2018年国防権限法で45年までに海軍艦艇を355隻とする目標を掲げており、3案のうちこの目標を満たすのは一つだけ。造船予算を750億㌦「実質増額」させ、45年までに363隻に増強するとしている。
他の2案では、予算の「実質増額なし」で、45年までに318~322隻とすることが提示されている。
現在、海軍の艦艇は298隻で、海軍情報局(ONI)は、中国海軍の艦艇は30年までに425隻に達すると予測している。