LGBTへの保護を強化、バイデン政権が教育改正法見直し

(2024年4月24日)

2023年6月30日、ワシントンのホワイトハウスで、ミゲル・カルドナ教育長官の話を聞くジョー・バイデン大統領。(AP Photo/Evan Vucci)

By Valerie Richardson – The Washington Times – Friday, April 19, 2024

 バイデン政権は19日、教育改正法第9編(タイトル9)を見直し、教育での女性に対する差別を撤廃することを目的に制定された同法に「性自認」を盛り込むことを発表した。

 ほぼ2年をかけて策定された教育省のこの最終規則は、「タイトル9が築いてきたこれまでの成果をさらに強化する」ものであり、トランスジェンダーの生徒・学生にも保護を拡大している。これによって、52年間にわたって女性の教育機会促進に貢献してきた同法が、女性であると自認する生物学的男性にも適用されることとなる。

 教育省は、「この規則は、連邦政府が資金提供する教育プログラムにおいて、性的指向、性自認、性的特徴に基づく差別やハラスメントを禁止するもので、ボストック対クレイトン郡の最高裁判決の論拠を適用している」と報告している。

 この規則は8月1日から施行される。教育省は、新規則は学校スポーツへのトランスジェンダーの参加問題には対応しておらず、11月の大統領選挙後に発表される予定の別の規則で対処することになることを明らかにした。

 19日に発表された見直しには、学校は「タイトル9で認められた限定的な状況を除き、最小限度を超える害を与えるような方法で、性別によって人を分けたり、異なる扱いをしてはならない」と明記されている。

 1972年制定のタイトル9は、性差別の禁止は「男女別の生活施設の維持」には適用されないとしている。

 教育省は報告書で、「この最終的な規則は、性自認に沿った学校生活(男女別活動を含む)への参加を妨げることは、その人に最小限度を超える損害を与えることをさらに認識する」としている。

 ミゲル・カルドナ教育長官は記者会見で「わが国の教育機関は、違いを受け入れるだけでなく、それを祝福する場所であるべきだ。憎しみを根絶し、インクルージョンを促進する場であり、単にそれが正しいからというだけでなく、私たちの制度や機関がそれによってより豊かになるからだ」と述べた。

 新たに公布された規則の枠組みは、トランプ政権が2020年に発表したタイトル9の規則を再構築するものでもある。トランプ政権では、セクハラで告発された学生の法的権利を強化し、被疑者は有罪が証明されるまで無罪であることを明確にしていた。

 この最終規則に、バージニア・フォックス下院教育・労働力委員長(ノースカロライナ州、共和)は強く反発、政権はタイトル9を「最初から標的にしていた」と非難した。

 「性とジェンダーを根本的に再定義しようとする民主党の侮蔑的な文化戦争の火がすでに激しく燃えている。この最終規則は、その火に灯油を注ぐようなものだ。この規則はまた、既存の正当な法的権利を弱体化させ、学生や教育機関を法的危険にさらし、タイトル9が提供することを意図した保護を再び損なうことになる」

 「教育省に、生物学的現実を受け入れ、法律を忠実に執行しなさいと言うこと自体、そもそも無理であることは明らかであり、実際にそうなっている」

 2020年のタイトル9の見直しを監督したベッツィー・デボス前教育長官は、この最終規則について「半世紀にわたる女性のための保護と機会を根こそぎ奪い、無慈悲にも急進的なジェンダー理論に置き換えるものだ」と述べた。

 この見直しに批判的な専門家らは、最終規則が施行されれば、学校に生徒の元々の性とは違う性の代名詞で呼ぶよう求めたり、性自認に基づくトイレや更衣室などの施設の使用を義務付けたり、疑いをかけられた人々を保護できなくなったりすると警告した。

 性自認の追加が注目を集める一方で、学内での適正な法的手続きを支持する人々は、性的不祥事を巡る調査や裁定への影響について警鐘を鳴らした。

 トランプ政権が2020年に制定した規則では、学校側は性的不正行為の申し立てを評価する際に「明確かつ説得力のある証拠」を基準に判断できるようになっていたが、バイデン政権の最終規則ではより弱い「証拠の優越」基準に戻っている。

 デボス氏は、この点について「性的不祥事が学内でつるし上げに遭った昔の悪い時代にUターンしようとしている」と述べた。

 教育省はこの規則について、「すべての当事者にとって基本的な公平性を保つという教育省の中核的なコミットメントを再確認するものだ」としているが、「個人の権利と表現のための財団(FIRE)」は、この見直しは「学生の言論の自由と適正手続きの権利を脅かすものだ」と述べた。

 FIREの法務責任者ウィル・クリーリー氏は「正義が実現するのは、審理が誰にとっても公平である場合だけだ。つまり、この規則が意味するのはただ一つ、米国の大学生がタイトル9の訴訟手続きに巻き込まれた場合、公正な審判を受ける可能性が低くなるということだ」と述べた。

 この規則を支持したのは、全米女性法律センターを中心とする中道左派の23団体で構成される連合で、バイデン政権は「すべての学生が性差別のない学校空間やプログラムを利用できるよう、重要な公民権保護を回復・強化した」と評価した。

 連合は声明で「トランプ政権の有害で制限的なセクハラ規則を取り消し、被害者、妊娠中や子育て中の学生、LGBTQIA+の学生に対する保護をより明確にすることで、この規則は、すべての学生が学び、自分らしくある自由を保障している」と強調した。

 これらの団体はさらに政府に対し、「スポーツ選手への包括的な保護をさらに明確にすることで、この取り組みを完成させる」よう求めた。

 バイデン政権は、この規則は学校スポーツには影響しないと主張したが、保守陣営はその点について懐疑的だ。

 独立女性フォーラム(IWF)は「選挙の年に、バイデン政権がこのタイトル9の書き換えは女性スポーツに影響を与えないといううそをつくのは、国民に自分たちのウォーク(差別などに敏感)な謀略を隠そうとする不誠実な試みだ」と主張した。

 訴訟が起こるのは確実だ。独立女性法律センターは、政権を訴える準備をしていることを明らかにした。

 「自由を守る同盟(ADF)」の法律顧問レイチェル・ルーロー氏は、「この違法な政府の越権行為によって深刻な被害を受けることになる学区、教師、生徒だけでなく、女性アスリートを守るために行動を起こす」と述べた。

 「教育を守る親(PDE)」のニコール・ニーリー会長も、「この政策について政権を近々提訴することを楽しみにしている」と明言した。

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