性自認巡りハリス氏を批判 トランプ氏の勝因に-調査
By Valerie Richardson – The Washington Times – Friday, November 29, 2024
新たに発表された調査によると、カマラ・ハリス副大統領のジェンダー・イデオロギー問題に対する姿勢を非難するキャンペーン広告が、有権者をドナルド・トランプ前大統領支持へと動かすのに役立った。
保守派の「アメリカン・プリンシプル・プロジェクト」のために11月5日の選挙後にシグナルが実施した世論調査によると、トランスジェンダー問題に関する民主党候補の政策を見たり、読んだり、聞いたりした有権者は、共和党候補のトランプ氏を支持する傾向が強かった。
アメリカン・プリンシプル・プロジェクト代表のテリー・シリング氏は声明で、「今や証拠は明白だ。文化戦争は共和党の勝利だ」と述べた。
世論調査の結果は、多くの政治アナリストが主張してきたことを裏付けるものだった。トランスジェンダーの権利をめぐって共和党と保守派が民主党に対して攻勢をかけた選挙戦で、ジェンダー・アイデンティティーの問題はハリス氏には逆風となり、トランプ氏を助けた。
印象的だったトランプ陣営の選挙広告を一つ挙げれば、ハリス氏とバイデン政権に選ばれた2人(1人はトランスジェンダー、もう1人は性自認が男性か女性かはっきりしないノンバイナリー)が登場するものがあった。広告の最後に、「カマラは彼ら/彼女らのために。トランプ大統領はあなたのために」というメッセージが添えられていた。
世論調査によると、回答者の52.8%がこのメッセージを知っていた。そのうち44.8%がこれを見て「トランプ氏に投票する可能性が高くなった」と答え、18.8%が「ハリス氏を支持する可能性が高くなった」、35.1%が「違いはない」と答えた。
シリング氏は、共和党は長年、文化問題を避けてきたが、「トランプ氏のもとで共和党はようやく攻勢に出て、民主党の過激主義、特にトランスジェンダー問題を攻撃した」と述べた。
トランプ氏は、選挙人票と一般票の両方でハリス氏に勝ち、2期目の当選を果たした。
シリング氏は「今年の選挙結果を見ればすぐに分かることだが、われわれの世論調査が示すように、共和党の広告は有権者に大きな影響を与え、トランプ氏を再びホワイトハウスに押し上げ、共和党が議会を完全に掌握する一助となった」と語った。
この調査では、ジェンダーに関連する三つの問題について有権者に質問した。①男性から女性に転換したトランスジェンダー選手の女子スポーツへの参加②未成年者の性転換③受刑者のトランスジェンダー手術への公的支援-の三つだ。スポーツの質問では、有権者の49.1%が、ハリス氏が学校スポーツの選手に性自認に基づく競技参加を認めることを支持していることを知っており、そのうちの47%が、この情報によってトランプ氏に投票する可能性が高まったと答えた。
また、15.7%がハリス氏を支持する可能性が高まったと答え、34.8%はこの問題に関してハリス氏への態度に変わりはないと答えた。
未成年者の性転換については、48.8%の有権者がハリス氏が「未成年者の性転換」を支持していることを知っており、そのうち52%が「トランプ氏に投票する可能性が高くなった」と答えた。
さらに15.5%が「ハリス氏を支持する可能性が高くなった」と答え、30.7%は「違いはない」と答えた。
さらにこの調査では、有権者の57.2%が、ハリス氏が受刑者の性転換への公的支援に賛成していることを知っていた。
そのうち49.6%が「トランプ氏に投票する可能性が高くなった」と答えたが、11.7%が「ハリス氏を支持する可能性が高くなった」、37.4%が「違いはない」と答えた。
この調査ではまた、未成年者の性転換を禁止することを47.8%対33.7%、女性を自認する生物学的男性の女子スポーツ参加を禁止することを54.2%対26.2%で支持していることも分かった。
シリング氏は、「共和党は今、来年の政権発足の準備をしているが、われわれは共和党に、選挙から得たこの重要な教訓を忘れないように、そして民主党が極端な政策を擁護し続ける限り、民主党に圧力をかけ続けるように強く求める」と述べた。
11月5日の選挙で投票した成人を対象に11月11日から13日に実施された世論調査では、トランプ氏に投票した人が48.7%、ハリス氏を支持した人が46.8%だった。