ニューヨークの移民用四つ星ホテルが閉鎖へ

(2025年3月2日)

市によって仮設住宅として使用されているルーズベルト・ホテルの外で列に並ぶ移民たち(2023年7月31日月曜日、ニューヨークにて)。(AP Photo/John Minchillo)

By Stephen Dinan – The Washington Times – Monday, February 24, 2025

 ニューヨーク市のエリック・アダムズ市長は2月24日、バイデン前政権の国境危機の象徴となっていたルーズベルトホテルの移民保護施設を間もなく閉鎖すると発表した。

 同施設は昨年注目を集めた警官2人に対する暴行事件をはじめとする犯罪の温床になっていた。一時は、昨年の移民論争の火付け役となった22歳の看護学生レイケン・ライリーさんを殺害した移民も収容されていた。

 民主党のアダムズ氏は、同施設の閉鎖は状況改善の兆しだと強調した。

 同氏は「われわれの保護下にある人々へのケアはまだ終わっていないが、きょうは前例のない国際的な人道支援活動の曲がり角において大きな進歩を遂げた」と述べた。

 ルーズベルトホテルは、ニューヨークに新しく来るすべての人々に向けた主要な歓迎センターとして2023年5月にオープンし、17万3000人以上の移民を受け入れてきた。

 移民改革法研究所の研究ディレクターであるマット・オブライエン氏は、このシェルターはバイデン前政権下で数百万人の不法移民を受け入れ、全国に分布するのに一役買い、今では信用を失った移民政策の一環だったと述べた。

 オブライエン氏は、同施設の問題は「現実と空想の衝突」だと指摘する。

 同氏は「これが閉鎖されたことは、ある意味、反国境グローバリストが自分たちのやってきたことはすべてうまくいかなかったと認めたことになる。ここはニューヨークにおけるすべての震源地のようなものだった」と述べた。

 ルーズベルトホテルの閉鎖と同様に、全米で施設の閉鎖が相次いでおり、当局は移民の流入が事実上枯渇したと主張している。

 専門家は、トランプ大統領の国境政策がこの大きな変化の原因だと指摘する。

 ホワイトハウスの発表によると、国境での不法移民との遭遇率は95%減少し、逮捕を逃れたとされる「逃亡者」がバイデン前政権下では最高で1日1800人だったのに対し、2月21日にはわずか48人にまで激減した。

 アダムズ市長は、2023年にニューヨークを訪れた観光客が週当たり4000人からわずか350人にまで減少したと述べた。

 また同氏は、市は1年かけて移民受け入れ施設53カ所を閉鎖する予定だと発表した。

 ニューヨークは過去3年間で70億ドル以上を移民政策に費やしてきた。

 同市は、テキサス州から移民がバスで送られてくることに不満を表明しながらも、市内の他の地域に避難所を設置し、それらの場所まで移民を送り届けた。

 2023年、市はブルックリンの国立公園局の敷地を借り、移民のためのオーバーフローテントキャンプを設置した。

 9月には、賃貸契約をさらに1年延長すると発表。しかし12月までに閉鎖が発表され、トランプ氏の就任式の直前の1月、同施設は門を閉じた。

 ルーズベルトホテルはもともと、マンハッタンのミッドタウンにある四つ星ホテルだ。

 国土安全保障省によると、同ホテルはバイデン前政権で緩和された国境政策を利用して過去4年間にわたって米国に潜入していた悪名高いベネズエラのストリートギャング、トレン・デ・アラグアの活動拠点だったという。

 同ホテルは昨冬、移民の暴徒が警官2人を襲う動画が拡散したことで広く知られた。警察によると、移民らは警官を踏みつけたり蹴ったりしたとされている。

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