バイデン政権、ベラルーシに追加制裁
By Jeff Mordock – The Washington Times – Monday, August 9, 2021
バイデン大統領は9日、ベラルーシと、政敵への弾圧で国際的な非難を浴びているアレクサンダー・ルカシェンコ大統領の政権に新たな制裁を科した。
バイデン氏は、ベラルーシの主要機関と、ベラルーシ・オリンピック委員会、民間銀行、実業家などルカシェンコ大統領の支持者に制裁を科す大統領令に署名した。
制裁は、ベラルーシ最大の国営企業の一つであり、世界最大級のカリ生産企業、OAOも対象としている。OAOは、ルカシェンコ政権の違法な富の源泉となっているとみられている。
今回の制裁は、国際社会から不正とみなされている同国選挙から1年が経過したタイミングで発表された。
「ベラルーシ国民の明確な意思を尊重するどころか、ルカシェンコ政権は不正選挙を行い、その後、反対意見を封じ込めるために残忍な弾圧を行った」とバイデン氏は声明で述べている。
「米国は今後も、人権と表現の自由を守り続け、同盟国やパートナーと協力してルカシェンコ政権の責任を追及していく」と述べた。
他の西側諸国もルカシェンコ政権に制裁を加えているが、ロシアが主要な同盟国であり債権国であるため、それほど大きな影響は出ていない。
米国は6月に英国、カナダ、欧州連合(EU)との協調対応の一環として制裁を発表した。
東京五輪では、ベラルーシの陸上選手、クリスツィナ・ツィマノウスカヤさんが、身の危険を感じるとして、帰国便への搭乗を拒否、ポーランドでの難民認定を求めた。
国際オリンピック委員会(IOC)は、24歳のツィマノウスカヤさんを強制的に帰国させようとしたベラルーシ人コーチ2人の認定を取り消した。
ポーランドは人道的な理由で彼女にビザを発給した。
1994年に権力を握って以来、ルカシェンコ氏は政治的敵対者を弾圧してきた。昨年の選挙以降、弾圧は強まっている。