民主党と保守的ヒスパニック問題
By THE WASHINGTON TIMES – – Tuesday, October 5, 2021
ANALYSIS/OPINION:民主党は、ヒスパニック社会は長年の慣例に従って、民主党に投票し続けるものと思ってきた。
しかし、カリフォルニア州やテキサス州の最近の選挙結果は、その有権者の多くが、民主党の左傾化につれて同党から離れ、共和党と手を結ぼうとしていることを示している。
カリフォルニア州のニューサム知事はこの夏、リコールを免れたが、ヒスパニック社会からの支持は減った。出口調査によると、ヒスパニック系の58%がリコールすることを拒否した。過半数ではあるが、2018年のニューサム氏のヒスパニックからの支持より6ポイント低い。メキシコ国境にある州の南東の門に位置し、住民の80%以上がヒスパニック系であるインペリアル郡では、知事のリコールに賛成票が投じられた。トランプ前大統領は2020年に、インペリアル郡で36.7%を獲得、2016年の26.6%を上回った。
トランプ氏は昨年、テキサス州で、ヒスパニック系が多くを占めるマッカレンとラレドの国境の町で、2016年の大統領選挙から得票を23ポイント以上伸ばした。やはり、ヒスパニック系住民が過半数を占めるサンアントニオのプロスペクトヒルといった都市では、トランプ氏は最終的には敗北したものの、再選への取り組みに向けて2桁の数値の変化を経験した。85%がヒスパニックであるマッカレンは今年、24年ぶりに共和党の市長を選出した。
テキサス・マンスリー誌は先月、詳述している。「何十年もの間、サウステキサスのイデオロギーは、州全体のよその農村地域や小さな町と同じだった――つまり、保守的なのだ。サウステキサスの多くの民主党員は、秋、冬の週末を、オジロジカの狩猟をしながら過ごす銃の権利の熱心な支持者だ。日曜日には、教会は満員になる。ホテルでは、夜になると、石油関係の労働者が仕事から仕事へと移動する時、泥で固まった長靴が廊下に並ぶ。リオグランデ川のほとりからサンアントニオまで広がる地域を選挙区とする9期目のヘンリー・クエラー下院議員(民主)は私に、『メキシコからの遺産はさておき、サウステキサスの多くは、…州内のより保守的な牙城や白人の農村社会と、人口動態的には似ている』と言った」
そして、民主党は、良くも悪くも、左傾し過ぎている。石油・ガス産業に対する彼らの攻撃は、生活を脅かしている。銃の没収を求める彼らの呼び掛けは、週末の楽しみに文句を付ける。人工中絶を認めるための彼らの過激な圧力は、宗教への侮辱である。警察予算を削減せよという強い要求は、税関国境警備局などで働く人々への侮辱であり、安全を重視する社会を軽視するものである。彼らの「ラティンクス(ラテン系の人々の呼称)」という「ウォーク(目覚めた人々)」が使う用語や、アイデンティティー政治に基づいて国を分断することは、米国人であることの共通性やプライドを傷つける。
全国的には、民主党が勝利するためには、60%以上のヒスパニックの選挙地盤を獲得する必要がある。2020年にはトランプ氏は2016年から10ポイント増え、ヒスパニック票の38%を獲得した。
現在、ヒスパニック系のバイデン氏への支持率は50%近く、あるいは、それ以下に落ちている。最新のキニピアック大学の調査によると、テキサスのヒスパニックの間では36%の支持率しかなく、国境ではわずか26%だという。
共和党が、諸問題解決に当たって、「保守的」なヒスパニック系の有権者を自分たちの側にシフトするよう説得できれば、次の大統領選は楽勝になるだろうし、2022年の中間選挙では、赤い波が見られるだろう。