ポーランド 米に対戦車ミサイルの供与要請

(2022年2月19日)

2022年2月11日金曜日、ウクライナのキエフ郊外にあるボリスピル空港で、アメリカによるウクライナへの安全保障支援の一環として届けられたジャベリン対戦車ミサイルを軍用トラックに積み込むウクライナ軍兵士たち。一方、ポーランド軍は今月初め、米軍のジャベリン対戦車ミサイル1000発の緊急要請を行ったが、ペンタゴンのお役所仕事は、ウクライナ軍に大量のミサイルを届ける努力を遅らせている。(AP写真/Efrem Lukatsky)

By Bill Gertz – The Washington Times – Wednesday, February 16, 2022

対露防衛へウクライナに提供

 ポーランド軍が今月初めに、ウクライナ支援のため、米陸軍の対戦車誘導ミサイル「ジャベリン」を至急、提供するよう米政府に要請していたことがワシントン・タイムズが入手した文書から明らかになった。ところが、米陸軍内の手続きの遅れで今のところ供与されたのは一部にとどまっている。

 ポーランド武器調達局のアルツール・クプテル局長は3日、ワルシャワの米大使館防衛協力局のスコット・ウォリス局長への書簡で1000発のジャベリン引き渡しを要請した。クプテル氏は書簡で「至急、必要」であることを強調、第三者への提供の許可を国防総省に求めている。「ウクライナ陸軍への移転」のためだ。

 これだけの数のジャベリンがウクライナ東部に配備されれば、ウクライナ国境付近に集結しているロシア軍の戦車、装甲車両数百両への防衛力が大幅に強化されることになる。

 駐ウクライナ米大使館は11日、ツイッターにジャベリンの写真を投稿、「(ジャベリンなどを搭載した)15機が飛来し、今後、さらに続く。(バイデン政権が承認した)90トンのジャベリン、弾薬、防衛支援だ」とツイートした。

 ところが、ポーランドに提供されているのは要請よりはるかに少ない400発。軍事アナリストらは、大量のジャベリンを提供すると、将来、抵抗勢力の手に渡る可能性があると懸念を表明している。

 議会当局者によると、軍の中で手続きが滞り、提供が進んでいないという。

 この当局者は、「現時点で米陸軍は依然、複数の要請を整理中であり、どれが実行可能かを検討している。そのため最終決定はまだだ」と指摘した。

 国防総省の報道官は取材に対して、武器調達については、正式に発表されるまで話せないとしている。その上で「米国は昨年、ウクライナにかつてない規模の軍事支援を行った」と指摘、「北大西洋条約機構(NATO)加盟国ポーランドを含む同盟国、パートナー国と密接に協力している」と、ウクライナ支援に積極的に取り組んでいることを強調した。

 ジャベリンは、赤外線誘導の携帯式ミサイル。自動追尾機能があり、そのため発射後の反撃を回避することが容易になる。最新式の戦車の装甲を破ることも可能で、射程は約2㌔。

 国防総省によると、米政府はウクライナに27億ドルの軍事援助を提供している。その中には、昨年12月に提供された、ジャベリンなど2億ドル分の対機甲兵器が含まれている。

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