中国、ロシアを間接的支援へ ウクライナ危機 台湾への圧力強化も

(2022年2月23日)

2022年2月4日(金)、北京で会談中の中国の習近平国家主席(右)とロシアのプーチン大統領(左)は、互いに話をする。中国の共産主義指導者たちは、ウクライナに対するロシアの軍事作戦を準連邦的に支援する一方で、他国の内政を尊重し、決して干渉しないという北京の宣言した政策の崩壊を避けるというジレンマに直面している。(Alexei Druzhinin, Sputnik, Kremlin Pool Photo via AP, File)

By Bill Gertz – The Washington Times – Monday, February 21, 2022

 中国は、ロシアがウクライナに侵攻した場合、表向きは他国への不干渉という従来の立場を維持しながらも、ロシアの軍事行動を間接的に支援するとみられている。ウクライナ侵攻を受けて、中国による台湾併合への取り組みはいっそう強まる可能性がある。

 中国は4日の中露首脳会談後の共同声明で、ウクライナへの軍事的圧力を強めるロシアを支持することを表明している。また、中国外務省の汪文斌報道官は、21日のロシアによるウクライナ東部2地域の独立承認を受けて、北大西洋条約機構(NATO)の拡大に反対するロシアへの支持を表明、「冷戦時の思考」を捨てるべきだと欧米を非難した。

 習近平国家主席は今月に入って、フランスのマクロン大統領との会談で、対話による解決を支持したものの、ロシアのNATO拡大反対への支持を撤回することはなく、ウクライナへの軍事圧力を黙認した格好だ。

 中国としては、ウクライナ侵攻への支持を明確にすれば、欧州の反発を招き、経済関係を損ねる可能性があり、ロシアを直接支援することは現状では、難しいとみられている。

 ウクライナに侵攻した場合、手薄になっているロシア東部、太平洋地域で、米軍のロシアに対する軍事的圧力が高まるのは必至だ。そのため中国は、台湾、日本、南シナ海での軍事活動を活発化させることで米軍を引き付け、ロシアを間接的に支援することができる。

 ウクライナは兵器や軍事技術をめぐって中国との関係が深い。廃艦となっていた空母「ワリャーグ」、大型上陸用舟艇、戦闘機のエンジンを中国に売却している。また、中国は、核戦力強化のために、ウクライナの兵器専門家数百人を雇用している。中国の巨大経済圏構想「一帯一路」にも参加するなど経済的にも関係が深く、露骨にロシアを支援しにくいという事情がある。

 習氏は、2014年のロシアによるクリミア併合、ウクライナ東部での影響力強化に支持を表明している。米国務省の元高官で中国問題専門家のジョン・ケーシック氏は「中国は、プーチン大統領のウクライナの領土奪還戦略を支持している。台湾に対する自国の法的主張と一致するからだ」と、台湾併合をにらみ中国がウクライナ侵攻を支持する可能性が高いと指摘した。

 中国問題専門家のダン・ブルメンソール氏も米誌フォーリン・アフェアーズで、「中国が目指しているのは、中国の支配を台湾に受け入れさせる一方で、米国の介入を阻止することだ」と指摘。中国は多大な犠牲を伴う軍事侵攻はせず、「台湾を孤立させ、ロシアのような威嚇」に訴えるとみられるとした上で、米国が台湾の独立を守りたいなら「中国への外交、経済、軍事面での圧力をいっそう強化する必要がある」と訴えた。

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