バイデン氏のプーチン大統領退陣要求に同盟国から異論

(2022年4月5日)

ロシアのウクライナ侵攻について演説するジョー・バイデン大統領(2022年3月26日土曜日、ワルシャワの王城にて)。(AP Photo/Evan Vucci)

By David R. Sands – The Washington Times – Sunday, March 27, 2022

 バイデン大統領は、週末にポーランドで熱のこもった演説を行い、ウクライナ戦争を引き起こしたロシアのプーチン大統領に退陣を強く要求したが、ウクライナ支持で団結しようとしている同盟国からは今のところあまり支持を得ていないようだ。

 フランスのマクロン大統領、英国とトルコの政府高官は皆、バイデン氏の発言から距離を置いた。外交政策アナリストらは、プーチン氏の地位を奪うことを戦争の明確な目的とすると、ロシアの流血の侵略を終わらせるための流れを複雑にしかねないと指摘している。

 27日にイスラエルを訪問したアントニー・ブリンケン国務長官は、米政府関係者としてバイデン氏の演説について説明し、ロシアの「体制転換」を求めることはないと主張した。

 バイデン氏は4日間の欧州歴訪で、ロシアによるウクライナ侵攻を非難し、歴訪を締めくくる演説の最後に、プーチン氏は「虐殺者」であり、「この男は権力の座に留まってはならない」と訴えた。ホワイトハウス当局者によると、バイデン氏の発言は、事前に用意されたスピーチ原稿にはなかった。

 マクロン氏は戦闘が激化する中、プーチン氏と連絡を取り続けており、27日、「私はそのような言葉は使わない」と述べた。

 フランス3テレビとのインタビューでマクロン氏は、ウクライナと同盟国が戦闘停止と外交的解決を求める中、今は緊張を高める時ではないと述べた。

 マクロン氏は、プーチン氏と直接対話を続け、「まず停戦を実現し、次に外交的手段で(ロシア軍の)完全撤退を目指す」ことに焦点を合わせていると述べた。「そのためには、言葉でも行動でもエスカレートさせるべきでない」

 バイデン氏がこの戦争での道徳的重要性に触れたことを称賛する声がある一方で、こうした強い言葉はプーチン氏を追い詰め、逆効果になりかねず、ロシアのリーダーを誰にするかはロシア人に委ねるべきだと主張する欧州当局者も多い。英国のナディーム・ザハウィ教育相もそのうちの一人だ。

 ザハウィ氏はスカイニュースに対し、「それはロシア国民次第だと思う。ロシア国民は、ウクライナで起こっていること、この違法な侵略、自分たちの生活の破壊、自分たちの周りの経済の崩壊にかなりうんざりしていると思う」と述べた。

 ウクライナとロシアの戦いを仲介すると申し出たNATO加盟国のトルコも、プーチン氏排除に注力することは戦争を止める努力を複雑にするだけだと警告している。

 ガーディアン紙によると、トルコのレジェップ・タイップ・エルドアン大統領の顧問であるイブラヒム・カリン氏は、ドーハで開かれた国際フォーラムで「皆がロシアとつながりを切ってしまったら、ロシアと話し合える国は最終的になくなってしまう」と語ったという。

 ブリンケン氏は27日、バイデン氏の言葉にもかかわらず、米政府はプーチン氏の打倒を要求していないと述べた。

 バイデン氏に同行して欧州を回った後、イスラエルのエルサレムを訪れたブリンケン氏は、米政権は「ロシアや他のどこであれ、政権交代の戦略を持っていない」と繰り返し発言してきたと述べた。

 AP通信によると、ブリンケン氏は記者団に対し、「大統領、ホワイトハウスは昨夜、極めて明確に、プーチン大統領にウクライナや他の国に対して戦争や侵略を行う権限はないという点を強調したのだと思う」と述べた。

2025年7月28日、中国・上海で開催された世界人工知能会議で展示されたファーウェイのAtlas 900 A3 SuperPoDの前を、来場者が通り過ぎる。(Chinatopix提供、AP通信経由)

中国、世界の通信インフラ支配を拡大 元米NSA長官が警告

(2026年10月11日)
トランプ大統領(中央右)が中国の習近平国家主席と握手を交わす。メラニア・トランプ夫人(右)と彭麗媛夫人(左)が見守る中、2026年9月25日(金)、ワシントンD.C.の国立公文書館に到着した。(AP通信/ジュリア・デマリー・ニキンソン撮影)

米中会談、台湾を交渉材料と見るトランプ氏に専門家懸念 武器供与はG20後か

(2026年10月06日)
第65機械化旅団報道部が提供したこの写真には、2026年9月19日(土)、ウクライナのザポリージャ州で、ウクライナ兵がロシア軍陣地に向けてFPVドローンを発射する準備をしている様子が写っている。(アンドリー・アンドリエンコ/ウクライナ第65機械化旅団提供、AP通信経由)

ウクライナの教訓 兵器の調達・製造プロセス見直し迫られる米

(2026年10月05日)
中国の習近平国家主席とアメリカ合衆国のドナルド・トランプ大統領のイラスト(リナス・ガーシス/ワシントン・タイムズ)

トランプ・習会談、華やかな演出の裏に厳しい現実 米ハドソン研究所中国センター所長 マイルズ・ユー

(2026年10月03日)
ドナルド・トランプ大統領(左)は、2025年8月25日、ワシントンD.C.のホワイトハウスに到着した韓国の李在明大統領を出迎えた。(AP通信/アレックス・ブランドン撮影、資料写真)

米シンクタンク、アジアでの同盟縮小を提唱 「中国に戦略的利益」と反論も

(2026年10月01日)
ドナルド・トランプ大統領、メラニア・トランプ夫人、中国の習近平国家主席夫妻、そして米国国立公文書館長のブラッドフォード・ウィルソン氏が、2026年9月25日(金)、ワシントンD.C.の国立公文書館で、憲法、権利章典、その他の文書を閲覧している。(AP通信/アレックス・ブランドン撮影)

トランプ氏、習氏と国立公文書館訪問 独立宣言・権利章典を視察

(2026年09月30日)
リトアニアのケストゥティス・ブドリス外相は、2026年9月8日火曜日、リトアニアの首都ビリニュスにある外務省で、オランダのトム・ベレンセン外相との会談後に行われた記者会見で発言した。(AP通信/ミンダウガス・クルビス撮影)

ロシアが欧州に「グレーゾーン」攻撃、強まるNATOの結束 リトアニア外相

(2026年09月27日)

米空軍、シンクタンクを閉鎖 中国の脅威分析へ影響懸念

(2026年09月26日)
2025年2月18日、韓国の坡州市(北朝鮮との国境付近)で、韓国軍兵士が有刺鉄線沿いをパトロールしている。(AP通信/アン・ヨンジュン撮影)

米国から中東への軍派遣圧力、高まる北の脅威 板挟みの韓国

(2026年09月24日)
FBI長官のカシュ・パテル氏

FBI、中国によるスパイ活動の急増を明らかに

(2026年09月23日)
→その他のニュース