無人機による対ロシアの優位性を失うウクライナ軍

(2022年7月11日)

2022年6月8日水曜日、ウクライナ、ルハンスク州セベロドネツクの前線で激しい戦闘中、ロシア軍の位置を示すドローン画面を見るウクライナ人兵士。(AP Photo/Oleksandr Ratushniak)

By Ben Wolfgang – The Washington Times – Saturday, July 2, 2022

 ウクライナ戦争初期の数週間は、ロシアの戦車が小型で安価な無人機によって破壊されたというソーシャルメディアの投稿であふれていた。無人機は(ウクライナ軍の)ハンディをなくし、ロシアの兵力・装備面での圧倒的優位を大きく打ち消すのに寄与した。

 軍事アナリストによれば、ウクライナがロシアによる計画的な電光石火の攻撃を阻止し、ロシアに当初の戦闘プランを破棄させることができたのは、無人機が大きな理由だった。

 しかし、この優位性は急速に失われつつあると、専門家や軍事ウオッチャーは指摘している。東部ドンバス地方の血みどろの戦闘の最前線に、ロシアの新たな対無人機システムが到着したことで、無人機の効果が大幅に低下しているのだ。

 専門家によれば、ウクライナが小型無人機群、特に価格が100万㌦程度で操作も比較的容易なトルコ製の「バイラクタルTB2」を用いて大成功したのは、ロシアのプーチン大統領とその最高司令官たちが迅速かつ容易な勝利を期待したためだという。それにより、ロシア軍幹部は、非常に効果的な対無人機システムの大半を置き去りにした。その結果、ロシア兵や戦車、装甲車が無人機システムに対して非常に脆弱(ぜいじゃく)になった。

 しかし、ロシア軍はシリアで政府軍と共に戦う中で、対無人機兵器を使用してすでに大きな成果を挙げており、今度はこれらのシステムをドンバス地方に移動させたのだ。ロシア軍が大砲と大規模な侵攻部隊で主要都市を猛攻する中、東部で厳しい戦いを強いられるウクライナ軍にとって、これは戦況を一変させる可能性がある。

 「戦争の最初の数週間は、ロシア軍は無人機や電子戦システムをあまり導入していないようだった。ロシア軍がこれらの技術を持ち、これらの技術で訓練を行い、シリアで学んだ脅威について常に議論してきたことは知られている」。こう指摘するのは、新米国安全保障センターの上級研究員で、ウクライナの戦場の動向を日々注意深くウオッチしているサミュエル・ベンデット氏だ。

 「ウクライナには降伏する意志がなく、ウクライナ兵は実際には有能で訓練や演習を積んできたことが明らかになった。これを受け、ロシア軍はおおむね、予期される線に沿って戦っている様子が見られるようになった」と、ベンデット氏は述べた。

 ベンデット氏によると、ウクライナ空軍は、ロシア軍の変化する防空戦術と前線付近で運用する無人機の脆弱性に直面し、米国が提供する1機1000万㌦の無人機「グレーイーグル」はもう必要ないと公言しているという。

 「これらの技術が前線に投入されると、ウクライナはすべての出撃を行うことができず、バイラクタルTB2無人機を飛ばすこともできなくなることが明らかになった」とベンデット氏。「だから今、ウクライナは長距離砲を求めている。また、ロシアの防衛能力に追跡、撃墜される可能性のある無人機ではなく、有人機(空軍戦闘機)を求めている」

 実際、ウクライナの防衛当局者はここ数週間、ロシアが電子戦システム、レーダージャマー、重層的防空能力、はるかに優れた情報・監視・偵察(ISR)能力、その他のシステムを展開したことで、戦場の力学が突如変化したとはっきり述べている。

 「敵の防空能力のためにわれわれがこのような高価な無人機を使うのは非常に危険だ」。ウクライナのあるパイロットは最近、米フォーリン・ポリシー誌に匿名でこう語っている。「ここはアフガニスタンではない」

 ロシアの将軍たちは最近、「ザディラ」と呼ばれる最新鋭レーザー兵器を自慢した。この兵器は、3マイル離れたところからウクライナの無人機を焼き尽くすことができる。ロシアの将軍たちはこの兵器をウクライナに配備したことを明らかにした。

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