極超音速ミサイル追尾できず 米軍は依然中露に遅れ-議会調査局報告

(2022年10月15日)

北京で行われた共産中国建国70周年記念パレードで、弾道ミサイルDF-17を搭載した中国軍の車両が転がる(2019年10月1日撮影)。ロイド・オースティン米国防長官は2021年12月2日(木)、中国が極超音速兵器を追求していることについて「地域の緊張を高める」と述べ、米国は中国がもたらす潜在的脅威を抑止する能力を維持すると宣言した。(AP写真/Ng Han Guan、ファイル)

By Bill Gertz – The Washington Times – Tuesday, October 11, 2022

 米軍は中国、ロシアの極超音速ミサイルに対する防衛システムの開発を進めているが、ミサイルの探知・追尾能力はまだ十分でないことが、米議会調査局の報告から明らかになった。

 報告は、国防総省のミサイル防衛局と宇宙開発局が防衛システムの開発に取り組んでいるが、「現在の地上、宇宙配備のセンサーは、極超音速兵器の探知、追尾には不十分」と指摘している。

 極超音速ミサイルは音速の5倍以上の速度で飛行し、軌道の予測が難しく、現在のレーダーでは追跡が困難とされている。

 報告によると、国防総省は、550基の衛星から成る7層の宇宙防衛システムの構築に取り組んでいる。また、迎撃ミサイル、超高速飛翔体、指向性エネルギー、電子攻撃システムなど「さまざまな迎撃計画」が進行中という。

 一方で米国は、極超音速ミサイルの開発でも中露に後れを取っている。そのため、国防総省では2023年度予算で47億ドルの予算を充てて、中露に追い付こうとしている。

 米軍は30分以内に世界のいかなる場所の標的でも通常兵器で攻撃できることを目指す「迅速なグローバルストライク(PGS)」構想を進めており、極超音速ミサイルの開発もその一環。中露と違い、核弾頭は搭載されない。

 中国は極超音速滑空ミサイル「東風17」を配備、核弾頭搭載可能な「星空2」の開発を進めている。ロシアは、極超音速滑空ミサイル「アバンガルド」、極超音速巡航ミサイル「ツィルコン」を保有、米国に先行している。

 国防権限法では、極超音速・弾道ミサイル宇宙センサーを開発し、23年末までに軌道上でのテストを行うことを求めている。

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