中国軍パイロットに飛行訓練 海軍元パイロット起訴

(2022年12月20日)

2010年4月13日、中国天津市陽村の空軍第24師団基地で、中国人民解放軍空軍のJ-10戦闘機「八一曲技飛行隊」が着陸時にタクシーバックし、空軍職員が見張りをしている。米国、英国、イスラエルを含む北京の大使館から約51名の軍事アタッチメントとともに、メディアは第24航空師団のパイロット4名による中国国産戦闘機J-10の15分間のデモンストレーションを目撃した。(AP写真/Alexander F. Yuan)

By Bill Gertz – The Washington Times – Thursday, December 15, 2022

 米海兵隊、海軍の元パイロット、ダニエル・ダガン被告が、中国軍パイロットに空母艦載機の飛行訓練を行っていたとして起訴されていたことが明らかになった。ダガン被告は10月にオーストラリアで逮捕されており、違法な活動の詳細が明らかにされるのは初めて。

 9日に公表された起訴状によると、ダガン被告は、中国、南アフリカなどで「中国軍パイロットに空母へのアプローチ、着艦の訓練」を行った。2010年10月、12年の3月と11月に中国軍パイロットに訓練を施しており、ちょうど、中国初の空母「遼寧」の配備時期と重なる。

 また、米海軍で使用された艦上ジェット練習機T2バックアイを、南アフリカ企業への売却を偽装して、中国に引き渡していたことも明らかになっている。

 外洋進出能力を強化する中国軍は、遼寧に続いて2隻目の空母「山東」を就役させ、3隻目の空母「福建」が8月に進水した。福建は、満載排水量8万㌧超の大型空母で、最新の電磁カタパルトを備える。米海軍は11隻の空母を保有しているが、電磁カタパルトを備えるのは最新の原子力空母「ジェラルド・フォード」のみだ。

 起訴状によると、中国の瀋陽では、地上に設置した模擬空母で、着艦を誘導する着艦信号士官(LSO)の訓練も施している。

 米太平洋艦隊情報部長を務めたジム・ファネル元海軍大佐は、「ダガン氏が中国軍に施した訓練の内容は、米海軍が100年以上にわたって命懸けで獲得してきたもの」と指摘、LSOの訓練については、「(パイロットの)生死、空母の任務の成否」に関わってくるものであり、艦載機パイロットの「すべての訓練の中で最も重要」と強調した。「ダガン被告がしたことは、中国海軍の強力な航空戦力構築のタイムラインを早める」と警告した。

戦争に勝てる宇宙軍構築を シンクタンクが提言

(2025年02月23日)

中国が管理する港湾ネットワークは重大な脅威-下院小委

(2025年02月16日)

トランプ氏、台湾TSMCの半導体独占解消へ高関税か

(2025年02月14日)

実験室がウイルスの温床に 中国の飽くなき食欲が招く感染症-ハドソン研究所中国センター所長 マイルズ・ユー

(2025年02月09日)

ギングリッチ元下院議長、日本の反統一教会キャンペーンに警告 ワシントンで宗教自由サミット

(2025年02月06日)

ロシアの北朝鮮兵、予想を裏切る高い士気・規律、高度な装備

(2025年02月05日)

中国AIディープシーク、共産党が検閲 米アナリスト「直ちに禁止を」

(2025年01月31日)

トランプ氏の「常識の革命」、欧州にも-元ポーランド首相

(2025年01月28日)

トランプ政権発足、世界は反中国で結束を 中立という幻想

(2025年01月25日)

北朝鮮、日本のNATO代表部設置に反発

(2025年01月22日)
→その他のニュース