米国防長官、アフガン撤収の混乱「後悔ない」
By Mike Glenn – The Washington Times – Wednesday, March 29, 2023
ロイド・オースティン国防長官は議員らを前に、アフガニスタンからの米軍撤収の方法について「後悔はない」と述べた。米軍撤収後、米国が支援していた政府がすぐに崩壊し、2021年8月にハミド・カルザイ国際空港で自爆テロが起き、米軍13人とアフガンの民間人少なくとも170人が死亡した。
下院軍事委員会の共和党議員らは29日、国防総省の2024会計年度予算を審査する公聴会で、国防長官を厳しく批判した。アフガンに派遣されたことのあるジム・バンクス議員(インディアナ州)は、反政府勢力タリバンによる首都カブール占領で混乱に陥った撤収についてオースティン氏に迫った。
バンクス氏によると、当時米中央軍を率いていたケネス・マッケンジー元海兵隊大将は、米国のアフガンへの関与の終わり方について多くの後悔があると語ったという。
バンクス氏は「撤収に後悔はないのか」と質問。
オースティン氏は「私は(バイデン大統領の)決断を支持する。後悔はしていない」と答えた。
バンクス氏はそれを受けて「それは非常に示唆に富んでいる」と述べた。
2022年8月、マッケンジー氏は公共ラジオ(NPR)で、アフガンから12万人以上を脱出させたと語っている。彼はその数字を「グッド・ニュース・ストーリー」の一部と呼んだが、最後の米軍機が離陸したとき、米軍と密接に協力してきた多くのアフガン人が取り残されたという事実に変わりはない。その中には命がけで米軍に協力してきた人々もいた。
マッケンジー氏は「彼らは、私たちが脱出させてくれると期待していた。そうはならなかった。できなかった。そのことは、今に至るまで私を苦しめている」と述べている。
共和党議員らはまた、アフガン撤収の経緯について、文民や軍の指導者が説明責任を果たしていないと批判した。バンクス氏は、海軍の艦長が船を座礁させたらどうなると思うかと詰め寄った。
オースティン氏は「通常、解任される」と述べた。
オースティン氏は、国防総省の指揮系統に、アフガンでの20年にわたる戦争の破綻の責任を問われた者がいたかと問われると、「私の知る限りではいない」と答えた。
オースティン氏は公聴会で、戦争を通じて米軍が行った「とてつもない仕事と犠牲」を誇りに思うと語った。公聴会には、統合参謀本部議長のマーク・ミリー大将も参席していた。
また、共和党のマット・ゲーツ議員(フロリダ州)はオースティン、ミリー両氏に、モンタナ州のマルムストローム空軍基地やバージニア州ノーフォーク近郊のラングレー・ユースティス統合基地などの米軍基地で行ったドラッグショーに子供が参加していたという報道について、質問した。
オースティン氏は「ドラッグショーは、国防総省が支援したり、資金を提供したりするものではない」と答えた。
ゲーツ氏が米軍基地で開催されたドラッグショーに関するニュース記事のリストを読み上げると、ミリー氏は「実際にそこで何が行われているのか調べるためにコピーをもらえないか」と尋ねた。
「そういう話は初めて聞いた。記事を見せてほしいが、私は許可していない」