ウクライナ支援の難問

(2024年4月6日)

2024年3月20日(水)、ワシントンの連邦議会議事堂で、政府機関の一部閉鎖を回避するための最終的な歳出法案を可決するため記者会見するマイク・ジョンソン下院議長(共和党)と下院共和党指導部。(AP写真/J. Scott Applewhite)

By Editorial Board – The Washington Times – Tuesday, April 2, 2024

 マイク・ジョンソン下院議長は窮地に立たされている。共和党が一票差で多数派を維持する中、ロシアと戦うウクライナへの資金援助についてどのような選択をしようとも、議会が休暇明けとなる来週には、内紛が起きる可能性が高い。

 ルイジアナ州選出の共和党議員であるジョンソン氏は、復活祭の3月31日に放映されたFOXニュースの司会者トレイ・ガウディ氏とのインタビューで、いくつかの考えを示した。ジョンソン氏が説明したように、この状況で同氏にできることは、一歩ずつ前進することである。

 同氏は「合意を築く必要がある」と述べた。「もし共和党単独で進めたいなら、文字通りすべての議員の賛同を得ないといけない」

 ジョンソン氏は、バイデン大統領による不誠実な610億㌦の提案には乗っていない。この提案はウクライナ支援を、イスラエル、台湾、南部国境へ資金提供も含めたパッケージにしたものだ。ジョンソン氏は「彼らは意図的に国境を開放した」と述べた。

 その代わり、彼はいわゆる国家安全保障法案に、ロシア市民の財産を事実上取り上げてウクライナに送るREPO法案のような「重要な革新」を求めている。「ロシア人オリガルヒの差し押さえた資産を使ってウクライナ人が彼らと戦えるようになれば、実に素晴らしい」と彼は言った。

 もちろん、キューバやベネズエラのような国が米国の資産を差し押さえたとき、米国は当然報復した。このような動きが近視眼的でないとは考えにくい。外国人が米国に資産を託すことを思いとどまらせることになるからだ。

 もう一つの選択肢は、ウクライナの指導者ヴォロディミル・ゼレンスキー大統領に資金を送り、それを融資とすることだ。ジョンソン氏は、「彼らは時が来れば、我々に資金を返済することができる」と述べた。その結果がどうなるかは分かっている。

 ロシアによる侵攻前は、トランスペアレンシー・インターナショナルの汚職指数でロシアとそう変わらない下位に位置付けられていた同国の役人が所有する海外口座に、すでに何百万もの資金が隠されているのか、監査がなければ知る由もない。

 恐らくジョンソン氏が打ち出している最も有望な案は、ウクライナ問題を活用してバイデン大統領を説き伏せ、米国の天然ガス資源の輸出禁止を撤廃させるというものだろう。

 左派はこれに応じることをためらっている。なぜなら、化石燃料のコストを上げることが、効率の悪い風車やソーラーパネルを魅力的に見せる鍵だからだ。バイデン政権のエネルギー政策は、米国に次いで世界第2位の天然ガス生産国であるロシアの思うつぼとなるだけだ。一方、エネルギーコストの削減は米国人にとって有益であり、ウラジーミル・プーチン氏の戦争を支える主要な資金源を圧迫することになる。

 7万人ものウクライナ人の命を奪った紛争に資金を提供することに反対する人々は、おそらく、さらなる援助が単に軍需企業の利益のために流血を永続させることにならないという青写真を見たいのだろう。

 意見が割れる共和党をまとめるために、ジョンソン氏はイスラエルやボルチモアのフランシス・スコット・キー橋の再建にウクライナ支援を結びつけるべきではない。プーチン氏のエネルギー収入を減らすことでウクライナを支援するか、米国の国境警備の強化を迫り、民主党議員を窮地に追い込むのだ。結局のところ、自国の国境をないがしろにしてまで、他国の国境に投資すべきではないのだ。

 勝ち目のない状況に追い込まれた下院議長だが、不法移民やエネルギー問題を改善するような法案を作成できれば、合意を得られるかもしれない。ウクライナへの援助に強硬に反対する人々でさえ、その取引に応じるかもしれない。

北朝鮮政府が提供したこの写真には、2026年10月11日(日)、北朝鮮の指導者である金正恩氏(左手前)とその妻、娘が、北朝鮮国内の非公開の場所にある国防革命博物館を視察する様子が写っている。北朝鮮政府が配布したこの写真に写っている出来事を取材するために、独立系ジャーナリストは立ち入りを許可されなかった。この画像の内容は提供されたものであり、独自に検証することはできない。情報源から提供された画像には、朝鮮語の透かし「KCNA」と記されている。これは朝鮮中央通信社の略称である。(朝鮮中央通信社/AP通信経由)

北朝鮮に新国防博物館 正恩氏親子が最新ミサイル視察

(2026年10月15日)
2025年7月28日、中国・上海で開催された世界人工知能会議で展示されたファーウェイのAtlas 900 A3 SuperPoDの前を、来場者が通り過ぎる。(Chinatopix提供、AP通信経由)

中国、世界の通信インフラ支配を拡大 元米NSA長官が警告

(2026年10月11日)
トランプ大統領(中央右)が中国の習近平国家主席と握手を交わす。メラニア・トランプ夫人(右)と彭麗媛夫人(左)が見守る中、2026年9月25日(金)、ワシントンD.C.の国立公文書館に到着した。(AP通信/ジュリア・デマリー・ニキンソン撮影)

米中会談、台湾を交渉材料と見るトランプ氏に専門家懸念 武器供与はG20後か

(2026年10月06日)
第65機械化旅団報道部が提供したこの写真には、2026年9月19日(土)、ウクライナのザポリージャ州で、ウクライナ兵がロシア軍陣地に向けてFPVドローンを発射する準備をしている様子が写っている。(アンドリー・アンドリエンコ/ウクライナ第65機械化旅団提供、AP通信経由)

ウクライナの教訓 兵器の調達・製造プロセス見直し迫られる米

(2026年10月05日)
中国の習近平国家主席とアメリカ合衆国のドナルド・トランプ大統領のイラスト(リナス・ガーシス/ワシントン・タイムズ)

トランプ・習会談、華やかな演出の裏に厳しい現実 米ハドソン研究所中国センター所長 マイルズ・ユー

(2026年10月03日)
ドナルド・トランプ大統領(左)は、2025年8月25日、ワシントンD.C.のホワイトハウスに到着した韓国の李在明大統領を出迎えた。(AP通信/アレックス・ブランドン撮影、資料写真)

米シンクタンク、アジアでの同盟縮小を提唱 「中国に戦略的利益」と反論も

(2026年10月01日)
ドナルド・トランプ大統領、メラニア・トランプ夫人、中国の習近平国家主席夫妻、そして米国国立公文書館長のブラッドフォード・ウィルソン氏が、2026年9月25日(金)、ワシントンD.C.の国立公文書館で、憲法、権利章典、その他の文書を閲覧している。(AP通信/アレックス・ブランドン撮影)

トランプ氏、習氏と国立公文書館訪問 独立宣言・権利章典を視察

(2026年09月30日)
リトアニアのケストゥティス・ブドリス外相は、2026年9月8日火曜日、リトアニアの首都ビリニュスにある外務省で、オランダのトム・ベレンセン外相との会談後に行われた記者会見で発言した。(AP通信/ミンダウガス・クルビス撮影)

ロシアが欧州に「グレーゾーン」攻撃、強まるNATOの結束 リトアニア外相

(2026年09月27日)

米空軍、シンクタンクを閉鎖 中国の脅威分析へ影響懸念

(2026年09月26日)
2025年2月18日、韓国の坡州市(北朝鮮との国境付近)で、韓国軍兵士が有刺鉄線沿いをパトロールしている。(AP通信/アン・ヨンジュン撮影)

米国から中東への軍派遣圧力、高まる北の脅威 板挟みの韓国

(2026年09月24日)
→その他のニュース