亡命の技師がプーチン氏を偏執症の戦争犯罪人と酷評

(2023年4月17日)

2023年4月7日(金)、ロシア・モスクワのクレムリンで、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領がミハイル・ムラシコ保健大臣と会談した。(ミハイル・クリメンティエフ、スプートニク、クレムリン・プール・フォト via AP)

By Bill Gertz – The Washington Times – Sunday, April 9, 2023

 ロシアのプーチン大統領は情報機関報告書から情報を得ており、コミュニケーションに携帯端末を使用していないと、最近ロシアから亡命した連邦警護局(FSO)の元技師が証言した。

 グレブ・カラクロフ氏は、プーチン氏が2022年2月に始めたウクライナ戦争に反対してFSOを辞めたと、ロシアの反体制派団体に語った。

 「ロシア大統領は戦争犯罪人だ」。カラクロフ氏は亡命した反プーチン派のミハイル・ホドルコフスキー氏の関連団体「ドシエ・センター」とのインタビューで述べた。

 カラクロフ氏は昨年10月中旬まで、FSOの大統領通信局の大尉として働いていた。プーチン氏とミハイル・ミシュスチン首相が使用する通信回線の設定と暗号化が任務だった。

 ドシエ・センターのアナリストは10時間にわたってカラクロフ氏と対談し、同センターのウェブサイトに1時間のインタビューを掲載した。インタビューの大半は、カラクロフ氏がロシアのウクライナ侵攻に幻滅し任務を離脱したことに焦点が当てられていた。

 またカラクロフ氏は、プーチン氏が側近や支持者とどのように連絡を取り合っているかや、移動や警備、さらに私生活についても洞察を示している。

 06年に亡命者のアレクサンドル・リトビネンコ氏を毒殺し、その12年後にロシア軍の情報員だったセルゲイ・スクリパリ氏を殺害しようとしたとされるロシアの情報機関は、西側に離反した者を狙ってきた歴史がある。

 カラクロフ氏は自身の身の安全を心配しており、ロシア情報機関による同様の報復を恐れていると語った。

 カラクロフ氏はまた、プーチン氏のテレビ会議担当技術者や同氏の食事を作る特別料理人、食品の安全を担当するセンターを統括する検査官など、プーチン氏を守るために用いられるFSOの手法の機密事項を公開した。

 プーチン氏はまた、クレムリン(大統領府)の壁を越えて移動した時は、「爆弾シェルター」(公邸やロシア大使館にある地下壕〈ごう〉)を利用する。

 「一種のパラノイアだ」とカラクロフ氏は言う。「爆弾シェルターは他に何のためにあるのか。そう、彼は単に恐れているだけなのだ」。プーチン氏の公邸はすべて同じ家具と設備で整えられており、モスクワの北東約250マイルにあるバルダイの公邸を好んで使っている。モスクワ近郊の大統領公邸は他に、ノボオガリョボ、サンクトペテルブルク、ソチにもある。

 プーチン氏は、公式に見える車列や航空機を送ることで、自身の移動を隠すことで知られている。

 「これは第一に、外国情報機関を混乱させるための策略であり、第二に、プーチン氏の命が狙われるのを防ぐためだ」と、カラクロフ氏は語った。

 カラクロフ氏は、プーチン氏が秘密裏に移動するために使うジェット機やヘリコプター、ヨット、特別列車に安全な通信のための電話ブースを設置する任務に携わっていたと話した。

 カラクロフ氏によると、航空機は外国のスパイ組織に追跡されやすく、列車の移動の方が目立ちにくいという。プーチン氏はウクライナ戦争が始まって以来、列車での移動を増やしている。

 プーチン氏には一緒に移動するアシスタントがおり、インターネットの監視、ノートパソコン、通信ネットワークへのアクセスなどを監督しているという。ここからプーチン氏はテクノロジー恐怖症のようなものであることが分かる。

 「(プーチン氏は)インターネットも携帯電話も使っていない。彼は側近グループからしか情報を受け取らず、つまり、情報の真空地帯で生きているのだ」とカラクロフ氏は言う。戦争や外部世界に関する情報のほとんどは、情報機関の秘密報告書から得ている。

2025年7月28日、中国・上海で開催された世界人工知能会議で展示されたファーウェイのAtlas 900 A3 SuperPoDの前を、来場者が通り過ぎる。(Chinatopix提供、AP通信経由)

中国、世界の通信インフラ支配を拡大 元米NSA長官が警告

(2026年10月11日)
2023年5月7日、台湾・台北の国立孫文記念館にある台北101ビル付近で、台湾の国旗がはためいている。(AP通信/Chiang Ying-ying撮影)

中国、台湾への「グレーゾーン」戦強化 通信網攻撃想定し米シンクタンクが机上演習

(2026年10月08日)
トランプ大統領(中央右)が中国の習近平国家主席と握手を交わす。メラニア・トランプ夫人(右)と彭麗媛夫人(左)が見守る中、2026年9月25日(金)、ワシントンD.C.の国立公文書館に到着した。(AP通信/ジュリア・デマリー・ニキンソン撮影)

米中会談、台湾を交渉材料と見るトランプ氏に専門家懸念 武器供与はG20後か

(2026年10月06日)
第65機械化旅団報道部が提供したこの写真には、2026年9月19日(土)、ウクライナのザポリージャ州で、ウクライナ兵がロシア軍陣地に向けてFPVドローンを発射する準備をしている様子が写っている。(アンドリー・アンドリエンコ/ウクライナ第65機械化旅団提供、AP通信経由)

ウクライナの教訓 兵器の調達・製造プロセス見直し迫られる米

(2026年10月05日)
中国の習近平国家主席とアメリカ合衆国のドナルド・トランプ大統領のイラスト(リナス・ガーシス/ワシントン・タイムズ)

トランプ・習会談、華やかな演出の裏に厳しい現実 米ハドソン研究所中国センター所長 マイルズ・ユー

(2026年10月03日)
ドナルド・トランプ大統領(左)は、2025年8月25日、ワシントンD.C.のホワイトハウスに到着した韓国の李在明大統領を出迎えた。(AP通信/アレックス・ブランドン撮影、資料写真)

米シンクタンク、アジアでの同盟縮小を提唱 「中国に戦略的利益」と反論も

(2026年10月01日)
ドナルド・トランプ大統領、メラニア・トランプ夫人、中国の習近平国家主席夫妻、そして米国国立公文書館長のブラッドフォード・ウィルソン氏が、2026年9月25日(金)、ワシントンD.C.の国立公文書館で、憲法、権利章典、その他の文書を閲覧している。(AP通信/アレックス・ブランドン撮影)

トランプ氏、習氏と国立公文書館訪問 独立宣言・権利章典を視察

(2026年09月30日)
リトアニアのケストゥティス・ブドリス外相は、2026年9月8日火曜日、リトアニアの首都ビリニュスにある外務省で、オランダのトム・ベレンセン外相との会談後に行われた記者会見で発言した。(AP通信/ミンダウガス・クルビス撮影)

ロシアが欧州に「グレーゾーン」攻撃、強まるNATOの結束 リトアニア外相

(2026年09月27日)

米空軍、シンクタンクを閉鎖 中国の脅威分析へ影響懸念

(2026年09月26日)
2025年2月18日、韓国の坡州市(北朝鮮との国境付近)で、韓国軍兵士が有刺鉄線沿いをパトロールしている。(AP通信/アン・ヨンジュン撮影)

米国から中東への軍派遣圧力、高まる北の脅威 板挟みの韓国

(2026年09月24日)
→その他のニュース