テキサス州知事、移民急増から国境を守る「国境部隊」を創設
By Stephen Dinan – The Washington Times – Monday, May 8, 2023
米国テキサス州のグレッグ・アボット知事は月曜日、同州が新たに創設した国境警備隊に州兵部隊を割り当てて、今後数週間にかつてない規模で米国流入が予想される不法移民を「撃退」するよう命じた。
アボット知事(共和党)はまた、バイデン大統領が木曜日、コロナ大感染の期間に適用した緊急事態措置を終わらせ、混乱の抑制に役立った「タイトル42」の権限を破棄すれば、国境は「壊滅的な災い」をもたらすと予告した。
同知事はテキサス州から、民主党主導の都市に移民を移送するバス・キャンペーンの復活計画など、事態に対応するため可能な限りのことをしていると言明し、「今後の数日間に」、「数千人規模」の人々が移送されると断言した。
同知事がこの発言をしたオースティン飛行場では、州兵たちがヘリコプターに乗り込んでいた。知事によると彼らは、戦術的に大切な国境部隊に務めるため特別訓練を受けてきた。
「州兵は国境に沿ったホットスポットに配備され、テキサス州から不法入国をはかる移民を捕捉し撃退するだろう」、アボット知事は説明した。
また州兵が遭遇する状況に対応できるため、暴動対応の装備などあらゆる機器を持っていると説明した。
アボット知事はまた、違法な国境通過者への罰則強化の作業をテキサス州議会が進めていることを支持すると強調した。その中には、メキシコからテキサス州への不法越境を重罪にするとか、密入国請負業者には最低10年の懲役刑を課すなどが含まれている。
テキサス州はバイデン政権下で国境周辺が混乱したことで最も大きな影響を受けてきた。「タイトル42」に基づいた不法移民の追放権限が今週終了すれば、一番影響を受けると予想されている。
国土安全保障省によると、1日あたり最大13,000人、つまり3月の不法入国者数の約2倍が予想されている。それはバイデン政権下の過去2年間に流入した記録を打ち破ると見られる。
連邦当局は、国境での移民増に準備ができていると主張している。国防総省は、国土の安全保障を支援すべく、1,500人の現役兵士と海兵隊員を国境周辺に配置した。
しかしアボット知事に言わせると、合衆国の軍部隊は、不法移民の捕獲・釈放の「事務処理を行う」だけで、国境最前線で不法移民を撃退するようなことはしていない、と述べた。
同知事は、バイデン大統領が不法移民を阻止しようとしておらず、むしろ手続きを再構築して、人々が国境を密かに越えるのでなく、個々のケースが許諾される書類処理を進めるように働きかけているだけで、しかも法的態勢は確定していない、と述べた。