16歳少女に性転換 説明不十分と医師らを提訴
By Valerie Richardson – The Washington Times – Thursday, September 14, 2023
16歳で乳房を切除されたネブラスカ州の女性が、性別適合(性転換)治療を受けるよう巧みに説得され、「女性らしさを奪われた」として、ネブラスカ大学医療センター(UNMC)の医師らを医療過誤で訴えた。
訴えたのはルカ・ハインさん(21)。ネブラスカ州消費者保護法に違反し、リスクを十分に知らされないまま、「性別適合治療」の一環として2018年に両乳房切除術を受けたという。出術前に受けたカウンセリングはわずか2回だった。
提訴した非営利団体「米自由センター」のハーミート・ディロン最高経営責任者(CEO)は、「UNMCの医師らはルカさんと両親を操り、手術がルカさんの複雑な精神状態を解決する唯一の方法であると信じ込ませ、乳房を切除しなければ自ら命を絶つことになるとほのめかした」と主張している。
ハインさんと両親は手術に同意したが、ディロン氏は、法律では「医療行為に対する同意は、十分な情報を与えられた上で、自由になされなければならない」と訴えた。
同州オマハのダグラス郡地方裁判所に13日に提出された訴状によると、過失と不十分なインフォームドコンセント(十分な説明と同意)をめぐってUNMCの医師、ネブラスカ医療センター、ネブラスカ・メディシン、3人の医師とセラピストに損害賠償を求めた。
ネブラスカ・メディシンの広報担当者は、係争中の訴訟についてはコメントしないと述べた。
ハインさんはすでに男性としての性自認はない。10代の頃に受けた女性から男性への性転換を目的とした医療行為について、性転換クリニックや医師を相手取って起こされた訴訟は、今年に入って少なくとも4件となる。
ハインさんは両親の離婚後、うつ病と不安神経症に悩まされ、ネット上で年上の男性に食い物にされ、脅された。月経が始まってから、自分の体の変化に違和感を抱くようになった。カウンセリングを受け、抗精神病薬を服用し始めた。
2017年に、セラピストの55分のカウンセリングで性別違和と診断された。訴状によると、数カ月後、このセラピストは「トップ手術(乳房切除)」を受けるよう勧め、ジェンダークリニックに紹介した。
「私は人生で最も暗く混沌とした時期を過ごしていたのですが、医師たちは私に必要としていた助けを与えることなく、その混沌を現実のものとしたのです。長期的な影響や結果を十分に理解できないまま、医療介入を受けるよう説得されたのです」
訴訟で、ハインさんが初めてジェンダークリニックを訪れたとき、医師らは「ルカさんが早期に乳房切除手術を受けられるようにした」ことが明らかになった。
医師の1人は初診後、「通常は患者がもう少し大きくなるまで待つが、転換を遅らせれば、患者に心理的な悪影響を与える可能性がある」と話していたという。
ハインさんは手術後、男性ホルモンを投与されたが、「手術を急ぎ、まず少なくとも1年間のホルモン治療を受けさせなかったことで、被告らは親トランスジェンダーの『世界トランスジェンダー健康専門家協会(WPATH)』の乳房切除手術のための治療基準にさえ違反した」と訴状は述べている。
ハインさんはその後、「不整脈、関節の痛み、骨盤の痛み」を訴え、2022年後半に男性ホルモンの投与を中止した。1月、クリニックに対し、もはや男性としての性自認はなく、手術当時はまだ未成年であり、性転換治療に同意するには若すぎたと考えていると話した。
訴状によると、「医療的な支援を一切施すことなく、(医師は)これはあなたのジェンダーの旅路の一部なのだろうと思うと答えた。この医師が唯一勧めたのは、ルカさんにメンタルヘルスのカウンセリングを受けることだった」。
ネブラスカ州の医療過誤弁護士ジェフ・ダウニング氏は、「ネブラスカ州民のほとんどは、医療センターが立派な大学の旗の下で、性的に混乱した子供たちに何をしているのかを知らないと思う」と語った。
ダウニング氏と米自由センターの弁護士は、保守系の公益法律事務所トマス・モア・ソサエティの弁護士とともに訴訟を起こした。
トーマス・モア・ソサエティのチャールズ・リマンドリ特別顧問は、「過激な計画を子供に押し付けている最も過激なトランスジェンダー活動家でさえ、未成年者に最優先の治療法として直ちに手術を受けさせることまでは考えていない。ルカ・ハインさんは勇気を出して、他の弱い立場の未成年者が同じような恐ろしい運命に見舞われないよう手助けしようとしている」と述べた。
少なくとも20州で、未成年者の性転換手術や薬物投与を禁止する法律が可決されている。一方、LGBTQ団体は、治療を禁止することはトランスジェンダーの子供たちを自殺の危機に追いやると主張している。