「出産は女性だけ」性差否定する用語を禁止―アーカンソー州
By Valerie Richardson – The Washington Times – Thursday, October 19, 2023
アーカンソー州のサラ・ハッカビー・サンダース知事(共和)は、「チェストフィーディング(授乳という意味だが、通常は単に胸部を意味する「チェスト」ではなく、女性の乳房を意味する「ブレスト」が使われる)」や「プレグナントピープル(妊娠した人々)」という表現に我慢がならない。
サンダース氏は19日、州政府の用語から「ウォーク(差別などに敏感)で反女性的な言葉」を排除する行政命令に署名し、州機関は「男女の性差を喜んで受け入れるべきであり、消去すべきではない」と訴えた。
女性議員らに囲まれてこの命令に署名したサンダース氏は、X(旧ツイッター)に、「左派は、『妊娠中の人々』などというばかばかしい言葉を使って、女性や少女を消し去っている。もっと重要なのは、私たちの主張や経験を消し去っている」と投稿した。
しかし、約800マイル(約1300㌔)離れたミシガン州では、それとは正反対のことが起きていた。
同州上院は、2014年ブレストフィーディング(授乳)差別禁止法を改正する上院法案351から「女性」「彼女」という用語を削除し、「個人」に置き換えることを決議した。
また、民主党が支配する州上院は18日、「女性」「彼女」という文言を書き加えるミシェル・ホイテンガ州上院議員(共和)の修正案を否決した。
ホイテンガ氏はミッドウェスタナー紙で「私の知る限り、母乳を与えることができるのは女性、つまり母親だけだ。しかし、なぜかこの法案は、『女性』や『彼女』という文言を削除し、これらの適切な用語を『個人』に替えている。私の修正案は、母乳を作りだすことに関連するこの法案が、敬意を持って女性に適用されることを明記しているだけだ」と訴えた。
法案を提出したジェフ・アーウィン州上院議員(民主)はこの修正案に反対を表明した。
アーウィン氏はネットに投稿した動画で「私はこの修正案に反対するよう議員らに求める。この法案は、母親と赤ちゃんを支援するためのものであり、ねじれた文化戦争に関するものではないからだ」と述べた。
バイデン政権はまた、2021年の妊産婦健康ガイダンスで「母親」の代わりに「出産する人」を使うなど、性別を特定する用語を置き換える動きも見せている。これは明らかに、生物学的女性で、出産し、母乳を出すことができるトランスジェンダーの男性への支持だ。
トランプ前政権の報道官だったサンダース氏による行政命令は、「チェストフィーディング」ではなく「ブレストフィーディング」を、「ボディーフェッド」ではなく「ブレストフェッド(母乳育ちの)」を、「出産する人」ではなく「女性」を使うことも州に求めている。
さらに、左派が「woman(女性)」の代わりに使うことのある「womxn」や「womyn」の使用を禁じた。
サンダース氏はXへの投稿で、「アーカンソー州政府でこれらの言葉を使用することを禁止した。生物学は実在する。染色体は実在する。出産できるのは女性だけだ」と主張した。