進む中国の宇宙戦争計画、ミサイルで米衛星無力化

(2024年1月10日)

新華社通信が公開した写真で、2023年4月16日(日)、中国北西部甘粛省九泉市の九泉衛星発射センターから、人工衛星「豊雲3号07」を搭載した長征4号Bロケットが飛び立った。中国が人工衛星を搭載したロケットを打ち上げ、破片が首都台北の北の海域に落下したため、台湾北部からのフライトは日曜日に遅延した。(Wang Jiangbo/Xinhua via AP)

By Bill Gertz – The Washington Times – Thursday, January 4, 2024

 米諜報機関の公式報告書によると、中国の宇宙戦争計画には、米国の衛星システムを混乱させ無力化するためのサイバー攻撃や電波妨害、将来的には米軍の宇宙センサーをつかみ破壊する小型ロボット衛星が含まれている。

 情報分析部門である国家情報会議(NIC)のクリスティン・バーク宇宙担当副国家情報官によると、中国は3種類の衛星攻撃ミサイルで全軌道上の衛星を爆破できる。また、これらのミサイルは、習近平国家主席が率いる中国共産党中央軍事委員会の管理下にあり、抑止力を代表しているという。

 バーク氏は昨年12月11日の報告書で中国の宇宙戦能力の新たな詳細を明らかにし、宇宙サイバー戦争、電波妨害、衛星への指向性エネルギー攻撃を担当する人民解放軍(PLA)部隊を特定した。報告書はまた、道路移動式衛星破壊ミサイルで武装したPLA基地と部隊の位置を明らかにした。

 この報告書は機密指定されておらず、PLAの軍事・技術的文書に基づいて作成された。米国の軍事計画立案者が、中国の宇宙戦施設を把握し、軍事演習で中国との紛争に十分に備えられるようにするために書かれたものだ。79ページの報告書「PLA対宇宙指揮統制」は、空軍中国航空宇宙研究所が発行した。

 習氏は2012年、PLAミサイル部隊への演説で、軍は「地上配備の衛星攻撃作戦部隊の編成を強化し、計画に従って戦闘能力を形成しなければならない」と強調した。

 中国の最も危険な戦略宇宙兵器は3種類の衛星攻撃ミサイルで、報告書ではDN1、DN2、DN3と名付けられ、その一つは道路移動式発射台に搭載されている。ミサイルは低・中・対地同期の三つの軌道すべてに到達できる。

 地球の約3万5800㌔上空の対地同期軌道には、多くの偵察衛星と全地球測位衛星が配置されている。その軌道上の衛星への攻撃は、宇宙ごみ(デブリ)を発生させ、6000基以上の軍事・民間衛星を危険にさらす可能性がある。

 PLAは2018年から衛星破壊ミサイル攻撃の訓練を行ってきた。報告書には、中国西部での衛星攻撃ミサイル演習の写真が掲載され、有事には中央軍事委員会に新設された合同作戦指揮センターが、衛星に対する宇宙攻撃を開始するかどうかを決定するという。

 PLAは2007年に気象衛星を破壊するミサイル発射実験を行い、何万ものデブリを発生させた。その後、衛星攻撃計画を変更したようだ。PLAは2014年7月、2度目の衛星攻撃兵器(ASAT)のテストを行ったが、デブリは発生しなかった。

 報告書によると、中国はASATミサイルを使って、自国の衛星への攻撃を抑止することを計画している。PLA空軍またはロケット軍が、戦略支援部隊宇宙システム部門の支援を受けて、抑止演習を実施しているとみられている。

 「(直接上昇)ASATミサイルが予想よりさらに多くの場所に配備される可能性がある一方、このミサイルを保有するPLAの第一の目的は確実な抑止力を確保することであり、中央軍事委員会だけが使用の判断を慎重に下すことになる」と報告書は指摘している。

2026年6月30日、マサチューセッツ州ローウェルの野球場と住宅街を見下ろすように、マークリー・グループが建設したデータセンターがそびえ立っている。(AP通信/マット・オブライエン撮影)

中国ボットがデータセンター建設反対へ影響工作 Xが指摘

(2026年09月02日)
米海軍作戦部長のダリル・コードル提督は、2025年11月17日、東京訪問中に選ばれた記者団と会見した。(AP通信/マリ・ヤマグチ撮影)

海軍作戦部長、中東への戦力移動は中国抑止に影響

(2026年08月30日)
8月18日に撮影されたこのヴァントール衛星画像は、ヤゴン礁を捉えたもので、アナリストらは、約9マイル離れたアンテロープ礁における人民解放軍の軍事作戦を支援する可能性のある、中国の早期警戒レーダーの開発を示していると指摘している。(画像提供:衛星画像 ©2026 Vantor)

中国、西沙諸島に新たな軍事基地 米が強く非難

(2026年08月28日)
陸軍が重要な任務にロボットや自律システムを活用する際に、どのような考え方が適切でしょうか?(写真提供:TSViPhoto、Shutterstock経由)

国防総省の「AIファースト」に障壁 専門家が警告

(2026年08月26日)
NASAが提供した映像からのこの画像は、2026年4月6日(月)、アルテミスIIミッションの宇宙飛行士たちが人類史上地球から最も遠い距離に到達した後、オリオン宇宙船の外部カメラから撮影された月の様子を捉えたものです。(NASA提供、AP通信経由)

トランプ氏、宇宙開発で新指針 年間1000機打ち上げ目指す

(2026年08月25日)
ロシアのウラジーミル・プーチン大統領(右)は、2026年8月13日(木)、千島列島最大の島である択禄島のクリリスクにある、ロシア英雄エドゥアルド・ノルポロフ記念中学校を訪問した。(ガヴリール・グリゴロフ、スプートニク、クレムリン・プール写真、AP通信経由)

ロシア、北方領土近くでミサイル試射 日本の対中防衛重視に影響も

(2026年08月24日)
2019年10月2日に低速シャッタースピードで撮影され、米空軍が提供したこの画像は、カリフォルニア州ヴァンデンバーグ空軍基地で行われた非武装のミニットマン3大陸間弾道ミサイルの発射実験の様子を示している。スウェーデンのシンクタンクは2024年6月17日(月)、世界の核保有国9カ国は核兵器の近代化を続け、2023年には核抑止力への依存度をさらに高めるだろうと述べた。(JTアームストロング軍曹/米空軍提供、AP通信経由)

国防総省、中露の脅威受け核指針を見直し 抑止力を強化へ

(2026年08月22日)
2026年1月30日(金)、東京南部の海上自衛隊横須賀地区本部で、小泉進次郎防衛大臣が韓国の安徽博防衛大臣と会談後、報道陣の取材に応じた。(AP通信/ユージン・ホシコ撮影、資料写真)

太平洋諸国が連携強化 小泉防衛相が豪訪問、米は警戒

(2026年08月19日)
2019年7月15日、ワシントンD.C.のホワイトハウス南庭で行われた「メイド・イン・アメリカ」展示会で、高高度防衛ミサイル防衛システム(THAAD)が展示された。(AP通信/アレックス・ブランドン撮影)

米陸軍司令官「技術革新は戦闘の一部」 ウクライナとイランから教訓

(2026年08月18日)
2025年2月18日、スカボロー礁上空で、中国軍のヘリコプターがフィリピン水産局(BFAR)の航空機に接近飛行している。(AP通信/ジョエル・カルピタン撮影)

中国、南シナ海で支配強化 米国務省が「安定損なう」と異例の非難

(2026年08月16日)
→その他のニュース