ベネズエラ急襲、無力化された中国製レーダー 「ステルス探知」はうそだった

(2026年1月11日)

中国が開発したとされる「ステルス機対策」レーダーY-27A(写真)は、ベネズエラに売却されたが、最近の軍事作戦では米軍機を1機も検知できなかった。(写真提供:radartutorial.eu)

By Bill Gertz – The Washington Times – Wednesday, January 7, 2026

 米国による対ベネズエラ急襲で露呈した主要な軍事的失敗の一つは、中国製の高性能レーダーシステムが作動しなかったことだった。

 ロシア製の多数の対空ミサイルやレーダーも、同様に無力化された。

 問題となった中国のレーダーシステムは、北京がカラカスに売却し、低被探知性航空機を探知できるとして他国にも売り込んでいるJY27Aシステムだ。これは、中国軍が将来、米国との紛争においてF35やF22のステルス戦闘機、さらにB2や将来のB21ステルス爆撃機に対抗するために必要とする中核的なセンサー能力である。

 しかし、米軍は土曜日、電光石火の急襲開始直後の数分間で、敵防空網制圧(SEAD)任務を極めて効果的に遂行した。部隊は中国製レーダーと広範なロシア製防空ミサイルシステムの双方を無力化した。

 ベネズエラで中国製装備が失敗したことについて問われた中国外務省の林剣報道官は、一瞬言葉に詰まった様子を見せた後、この問題への言及を避けた。

 林氏は北京で月曜日、日本人記者から、急襲時に中国の軍事装備が「ほとんど実用性がなかった」ように見えた理由を問われ、「中国はラテンアメリカおよびカリブ地域が『平和地帯』であるという地位を断固として支持する」と述べた。

 JY27Aは、中国側が妨害に強く、高い信頼性と機動性を備えると主張する長距離の航空監視・誘導レーダーで、超短波帯(VHF)を用いた能動位相配列アンテナを採用している。

 製造元である国有の中国電子科技集団公司は、このレーダーがF22のようなステルス機を最大310マイル(約500キロ)先で探知できるとしている。

 ベネズエラ軍の中国製およびロシア製防空網が、具体的にどのようにして無力化されたのかについての詳細は、公表されていない。

 米統合参謀本部議長のダン・ケイン大将は記者団に対し、今回の作戦は空、地、宇宙、海上の各戦力による「入念な」計画と実行を伴うものだったと語った。

 米軍機がベネズエラ沿岸に接近するにつれ、統合部隊は宇宙、サイバー空間、情報部隊からの「異なる効果を重層的に」加え始めたという。

 ケイン大将は、「部隊にはF22、FA35、FA18、EA18、E2、B1爆撃機、そのほかの支援機に加え、多数の遠隔操縦無人機が含まれていた」と述べ、初期攻撃で防空網を解体・無力化したことで、特殊作戦部隊がヘリコプターで抵抗を受けることなく進入できたと説明した。

 EA18グラウラーは、SEAD任務で用いられた主要な電子妨害および通信システムだったと報じられている。

 オンライン軍事アナリストのシャナカ・アンスレム・ペレラ氏によると、マドゥロ政権は、中国製JY27Aシステムと連接された支援用レーダーや通信装備とともに、ロシア製S300防空ミサイルに約20億ドルを投じていた。

 モスクワはまた、無人機や低空飛行ヘリコプターを撃墜するために設計された砲・ミサイル複合兵器「パンツィリS1」も供給していた。これは、今回の急襲のようにベネズエラ領空に敵機などが侵入した際に迎撃するための装備だ。

 「どれ一つとして発射されなかった。一発もだ」と、ペレラ氏はオンライン配信サービス「サブスタック」で述べている。

 台湾の退役少将で、台湾国防大学政治作戦学院の元院長である余宗基氏は、中国の軍事能力は実戦よりもメッセージ発信を目的として設計されていると指摘した。

 「書類上は近代的で、宣伝では威圧的に見えるよう作られたシステムは、実際の戦闘の要求に直面すると崩れ去る」と余氏は大紀元(エポック・タイムズ)に語った。

 中国問題の専門家であるリック・フィッシャー氏は、トランプ政権は将来の作戦に向けてSEAD能力を高めるため、カラカスの政権に対し、ベネズエラ軍が保有する生き残った中国製およびロシア製防空兵器を米国に売却するよう強く働きかけるべきだと述べた。

 国際評価戦略センターに所属するフィッシャー氏は、「中国が台湾を攻撃した際に人命をより多く救い、西半球における中国の武器販売を抑止するためにも、新たなベネズエラ指導部に対し、入手可能な中国製およびロシア製兵器一式を米国に売却するよう説得することが、今や極めて重要だ」と語った。

 米軍は中露の防空システムを首尾よく無力化した。

 「しかし、それは中国の統合防空網が台湾海峡で機能しないことを意味するわけではない」とフィッシャー氏は述べた。「中国製およびロシア製レーダーの実物を入手し、その構造やソフトウエアをより深く理解し、さらに有効な対抗手段を考案することが、今や決定的に重要だ」。

 ベネズエラの中国製・ロシア製兵器を大量に購入することを認めるかどうかは、ベネズエラ新政権に対する米国の最初の重要な試金石になると同氏は語った。

 中国はレーダーに加え、VN16水陸両用突撃車両やVN18歩兵戦闘車両、ロケット砲システムなどの地上戦闘システムもベネズエラに供給している。

 これらの兵器は、最近のベネズエラ軍の軍事パレードで披露されている。

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