LGBT・性転換支援に補助金 予算案通過で保守派反発
By Valerie Richardson – The Washington Times – Saturday, March 23, 2024
可決された1兆2000億㌦の予算案の中には、ドラッグショー(女装したゲイのダンスショー)を開催したり、性転換を希望する10代の若者にホルモン剤や下着を提供したりするウォーク(差別などに敏感)な団体向けの予算、数百万㌦が盛り込まれている。
保守派は、23日に上院を通過した1012ページの予算案で、「フリー・ジェンダーアファーミング・ガーメント(性自認に合わせた無料の衣服)」運動を推進するニュージャージー州の「ガーデン・ステート・イクオリティー」への補助金40万㌦など、議会が支援する団体へ多額の予算が充てられていることを指摘した。
その中には、女性の胸を平らに見せるためのチェストバインダーや、「股間の膨らみを目立たなくする」ための小道具などが含まれている。この予算は、コーリー・ブッカー、ロバート・メネンデス両上院議員(民主、ニュージャージー州)が要求したものだ。
ラルフ・ノーマン下院議員(共和、サウスカロライナ州)はX(旧ツイッター)に、「連邦政府が未成年者のトランスジェンダーウェアに補助金を出すべきでない、これは当たり前のことだ」と投稿した。
マイク・ペンス前副大統領が設立した保守系団体「米国の自由を推進する(AAF)」は、この法案の「良いもの、悪いもの、醜いもの」をリストアップした。「醜いもの」には、タミー・ボールドウィン上院議員(民主、ウィスコンシン州)が要請した「ブライアーパッチ・ユース・サービス(BYS)」への40万㌦が挙げられている。
AAFのスクリーンショットによると、BYSの「10代は私たちLGBTQIA2s+が好き」プロジェクトは、カウンセリングと「性自認に合わせた服装」を提供し、青少年がこのプロジェクトに「参加するのに親/保護者の許可は必要ない」と強調している。
AAFは声明で、「民主党は、分別のない13歳の子供に、親の許可なしに、女の子のバストを平らにしたり、男の子の股間のふくらみを目立たなくする服を与える組織のために、40万㌦の予算を充てようとしている。連邦政府は、未成年者のためのトランスジェンダーウェアに補助金を出すべきではない」と訴えた。
ウィスコンシン州共和党が、ボールドウィン氏は「ウィスコンシンの親よりもウォーク」を優先したと非難すると、同氏の報道官、イーライ・ローゼン氏は、補助金はカウンセリングに使われ、「10代は私たちLGBTQIA2s+が好き」の活動には使われないと主張した。
ローゼン氏はミルウォーキー・ジャーナル・センチネル紙に「ボールドウィン上院議員は、ホームレス状態にある子供が必要なケアを受け、自立できるよう、ウィスコンシン州に資金を提供することを誇りに思っている」と語った。
保守派はまた、コネチカット州の「全米黒人地位向上協会(NAACP)」への35万㌦、メリーランド州の「州との契約で多様性を高める」ための74万㌦、オレゴン州の「成人および青少年に性転換ホルモン療法」を提供するクリニック、ラ・クリニカへの200万㌦にも注目している。
その他には、84万5000㌦がコロラド州デンバーの「エンビジョン:ユー」に充てられた。この団体はLGBTQメンタルヘルス組織であり、ドラッグショーを主催し、同性愛者の生徒の権利を批判するオクラホマ州のライアン・ウォルターズ教育長官の解任を求めている。また、ワシントン州シアトルのLGBT団体「アントレ・エルマノス」に74万㌦が充てられている。
ノーマン氏は「シアトルのラテン系LGBT団体に74万㌦。この団体のウェブページをクリックしたら、4月のドラッグブランチに招待された!」と述べている。
他にも、国際開発局(USAID)のジェンダー平等行動基金に2億㌦、国連人口基金(UNFPA)に3250万㌦の予算が計上されていることが指摘されている。UNFPAは「過激な中絶政策」を推進していると非難されているが、これを否定している。
ノーマン氏はXの「特別予算は悪」のスレッドで、ロードアイランド州の団体「AS220」が、警察への予算打ち切りなど「非道でウォークな要求」を主張している新進芸術家奨学金プログラム向けに87万㌦を受け取ったと指摘した。
共和党はまた、マサチューセッツ州のLGBTQ高齢者住宅に85万㌦が充てられていると非難した。これは「ニューイングランド初のLGBTQを支援する手頃な高齢者住宅」で、現在、建設中だ。
下院の自由議員連盟は「なぜあなたの税金がこんなことに使われるのか」と疑問を呈した。
ジャック・リード、シェルドン・ホワイトハウス両上院議員(民主、ロードアイランド州)は、妊娠22週までの外科的中絶を行う同州プロビデンスのウィメン・アンド・インファンツ病院に180万㌦を充てた。ロードアイランド州では、胎児が胎外でも生存可能とされる妊娠22週から24週以前の中絶は合法になっている。
リード氏は、この資金は助産部門に充てられると述べ、この施設を「珠玉の病院であり、マタニティケアに関しては州と国の最先端だ」と称賛。
ボストン・グローブ紙に「出産する母親を助けるために連邦政府がこのような投資をすることを攻撃するのは、よほど皮肉屋か、よほど誤った知識を持っているかのどちらかだ」と語った。
6法案をまとめたこの包括法案は、連邦政府の9月30日までの予算を拠出するためのもので、22日に下院、政府機関の一部閉鎖の2時間後に上院で可決された。