「女性」は生物学的女性だけ アイダホで州法成立 全米で5番目
By Valerie Richardson – The Washington Times – Wednesday, April 10, 2024
バイデン政権幹部は、「女性」の定義についていまだ曖昧であり、アイダホ州に確認した方がいいかもしれない。
アイダホ州のブラッド・リトル知事は、「女性」「男性」、その他の性別に関する用語の生物学的定義を州法に成文化する法案にコメントなしで署名した。これで同州は、女性を自認する男性を法的に女性と認めない5番目の州となった。
共和党のリトル知事が「下院法案421」に署名したことは、保守的な「独立した女性の声(IWV)」から喝采を浴びた。この団体は、「性別に関する用語の一般的な社会的理解を成文化する」女性の権利章典を基にしたモデル法案を提唱してきた。
IWVアンバサダーで、元オールアメリカン競泳選手ライリー・ゲインズさんは「リトル知事は、IWVの『女性の権利章典』に触発され、女性の側に立ち、性別に関する用語を成文化する法案に署名した。ありがとう」と謝意を表明した。
「この問題に対するアイダホ州の行動は称賛されるべきであり、女性の権利を消そうとする攻撃的な試みへの強烈な反撃だ。女性の権利を書き換え、男性が私たちの機会を奪い、私たちのスペースに侵入することを認めようとするこの差別的な取り組みに『ノー』と言ってくれてありがとう」
9日に署名された下院法案421は7月1日に施行され、性別は男性と女性の二つだけであり、すべての人は男性か女性のどちらかと宣言し、「母親」「父親」「女の子」「男の子」などの性別に関連する用語に生物学的定義を与えている。
上下両院を通過した法案には「いかなる場合においても、個人の性別は規定または自認によって決定されるものではない」としている。民主党議員はこの法案に賛成票を投じなかった。
カンザス、テネシー、オクラホマ、ネブラスカの4州が昨年、同様の法律を採択した。アラバマ、アリゾナ、アイオワ、ケンタッキー、ルイジアナ、ミシシッピの5州で同様の法案が検討されている。
少なくとも2人のバイデン政権高官(ザビエル・ベセラ厚生長官とミゲル・カルドナ教育長官)は、共和党議員から「女性」の定義を問われ、返答に苦慮した。この質問は、ホワイトハウスが性自認を性に関する政策や法律に含めようとしていることを受けてなされたものだった。
アイダホ州知事が8日に署名した下院法案538は、政府機関が従業員に異性の代名詞を使うことを強制することを禁じている。また、保護者の同意なしに学校が生徒に異性の代名詞や名前を採用することも禁じている。
リトル氏は先週、「性別適合治療」に公的資金を充当することを禁止する下院法案668に署名した。同州は以前、未成年者に対する性転換の薬や手術の禁止を承認したが、これは現在、裁判中だ。
これらの法律は、トランスジェンダーの権利擁護者らの反対を押し切って承認された。彼らは今月初め、議事堂の4階からロタンダ(ドーム下の広間)に4万8000個のハートの紙をまいて抗議した。
アイダホ州全米市民自由連合(ACLU)は、共和党が支配する立法府が「アイダホのトランスジェンダーコミュニティーの安全、安心、健康を犠牲にして、極右過激派の憎悪に満ちた要求」に屈したと非難した。
ACLUは「アイダホの議員たちは、LGBTQ+の人々、有色人種コミュニティー、移民を政治的スケープゴートとして利用し、より包括的でなく、より安全でなく、より活気のないアイダホを作り出している。まったくアメリカ的でなく、私たちは抵抗をやめない」」とXに投稿した。
アイダホ州は、男性として生まれた学生アスリートが女性スポーツに参加することを禁止する法律を成立させた最初の州であり、この法律は元全米大学体育協会(NCAA)ディビジョンIのバスケットボール選手でありコーチでもあるバーバラ・エハルト州下院議員(共和)が提出し、2020年に承認された。
その後、別の23州でも同様の「女性のスポーツを守ろう」法が可決されている。アイダホ州法は、8月に連邦第9巡回控訴裁判所の差し止め命令を受け、保留になっている。
エハルト氏は、州法で「性」を定義するというリトル氏の決断に喝采を送った。
エハルト氏は声明で、「『性』の定義を全国的に拡大するために、『独立した女性の声』がリーダーシップを発揮してきたことを高く評価している。アイダホ州は、この運動に参加する次の州であり、私はその一員であることに感謝している」と述べた。