中国、独自の通信衛星群の配備急ぐ 米スターリンクを警戒

(2024年6月11日)

スペースXのスターリンク衛星ネットワークにレーザーターミナルで接続するヴァストのHaven-1商業宇宙ステーション(ドラゴン宇宙船がドッキングしている)。(イラスト:Vast)

By Bill Gertz – The Washington Times – Thursday, June 6, 2024

 中国は、イーロン・マスク氏の米スターリンクを模倣し、遠隔地からインターネットに簡単にアクセスできる小型衛星の開発に取り組んでいる。

 オンラインニュースサイト「ワイヤー・チャイナ」は2日、上海格思航天科技(ジェネサット)が2023年末に、スターリンクの衛星に似たフラットパネル型衛星を公表したと報じた。この衛星はオートバイほどの大きさで、中国の宇宙開発競争の重要な部分を占め、スターリンクのように何千もの小型衛星を打ち上げ、中国版スターリンクを作ることを目指している。

 ジェネサットのゼネラルマネジャー、カオ・ジン氏は、「以前は衛星の設計とカスタマイズに2、3カ月かかっていた。今、工場は1日半で1基の衛星を製造し、年間300機まで生産することができる」と語っている。

 マスク氏のスターリンクは、ネットワーク用に6000基の低軌道衛星を配備している。同社の計画では、今後数年間で3万6000基を打ち上げる予定だ。一方のジェネサットが打ち上げた通信システム用の小型衛星は200基足らず。

 中国はスターリンクを、国内の情報統制に対する脅威と見ている。アナリストによれば、中国のインターネットは、高度な検閲技術によって厳しく監視・管理されている。スターリンクに接続できれば、中国のネットユーザーがインターネットに自由にアクセスできるようになり、国民は中国政府が構築したネット検閲システム「グレートファイアウォール」を回避できるうようになる。

 中国は2020年に通信衛星を使ったインターネット接続を国家の優先課題とし、1万3000基の衛星を打ち上げることを目指して「国網」を設立した。国網は中国衛星網絡集団(星網、チャイナ・サットネット)の管理下にあり、同集団は国有資産監督管理委員会の管理下にある。G60スターリンクと呼ばれる別の大規模衛星コンステレーションは、1万2000基の衛星を計画しており、そのうち648基が配備されている。

 さらにもう一社、ロケット会社の上海陸宙紅青科技は、1万基の「鴻鵠3」衛星を配備する計画を発表した。

 無数の衛星が軌道上を飛んでおり、それらは大量の宇宙ゴミになっていく可能性がある。しかし、軍にとってのメリットの一つは、多数の小型衛星があることで、将来紛争が起きた際にミサイルや妨害電波で衛星を狙う宇宙戦争の取り組みが複雑になることだ。

 米陸軍は、主要な通信ネットワークが戦闘中に電子的に妨害された場合のバックアップシステムとして、高強度の暗号を使用した「スターシールド」と呼ばれるスターリンクの軍事バージョンを使用している。

2023年5月7日、台湾・台北の国立孫文記念館にある台北101ビル付近で、台湾の国旗がはためいている。(AP通信/Chiang Ying-ying撮影)

中国、台湾への「グレーゾーン」戦強化 通信網攻撃想定し米シンクタンクが机上演習

(2026年10月08日)
トランプ大統領(中央右)が中国の習近平国家主席と握手を交わす。メラニア・トランプ夫人(右)と彭麗媛夫人(左)が見守る中、2026年9月25日(金)、ワシントンD.C.の国立公文書館に到着した。(AP通信/ジュリア・デマリー・ニキンソン撮影)

米中会談、台湾を交渉材料と見るトランプ氏に専門家懸念 武器供与はG20後か

(2026年10月06日)
第65機械化旅団報道部が提供したこの写真には、2026年9月19日(土)、ウクライナのザポリージャ州で、ウクライナ兵がロシア軍陣地に向けてFPVドローンを発射する準備をしている様子が写っている。(アンドリー・アンドリエンコ/ウクライナ第65機械化旅団提供、AP通信経由)

ウクライナの教訓 兵器の調達・製造プロセス見直し迫られる米

(2026年10月05日)
中国の習近平国家主席とアメリカ合衆国のドナルド・トランプ大統領のイラスト(リナス・ガーシス/ワシントン・タイムズ)

トランプ・習会談、華やかな演出の裏に厳しい現実 米ハドソン研究所中国センター所長 マイルズ・ユー

(2026年10月03日)
2026年9月8日火曜日、ワシントンD.C.のペンタゴンを上空から撮影(AP通信/ジュリア・デマリー・ニキンソン撮影)

防衛技術ブームに陰り 企業統廃合が拡大か 中間選挙、資金調達がピーク

(2026年10月02日)
ドナルド・トランプ大統領(左)は、2025年8月25日、ワシントンD.C.のホワイトハウスに到着した韓国の李在明大統領を出迎えた。(AP通信/アレックス・ブランドン撮影、資料写真)

米シンクタンク、アジアでの同盟縮小を提唱 「中国に戦略的利益」と反論も

(2026年10月01日)
ドナルド・トランプ大統領、メラニア・トランプ夫人、中国の習近平国家主席夫妻、そして米国国立公文書館長のブラッドフォード・ウィルソン氏が、2026年9月25日(金)、ワシントンD.C.の国立公文書館で、憲法、権利章典、その他の文書を閲覧している。(AP通信/アレックス・ブランドン撮影)

トランプ氏、習氏と国立公文書館訪問 独立宣言・権利章典を視察

(2026年09月30日)
2014年8月14日に撮影されたこの写真には、ワシントン州ブレマートンのピュージェット・サウンド海軍造船所の埠頭に停泊する空母「USSレンジャー」が写っている。退役したこの空母は、木曜日にワシントン州ブレマートンからテキサス州ブラウンズビルのインターナショナル・シップブレイキング社まで曳航される予定だ。(AP通信写真/キトサップ・サン紙、ラリー・スティガール)

海軍原子力造船所の近代化に遅れ、かさむコスト-政府監査院報告

(2026年09月29日)
リトアニアのケストゥティス・ブドリス外相は、2026年9月8日火曜日、リトアニアの首都ビリニュスにある外務省で、オランダのトム・ベレンセン外相との会談後に行われた記者会見で発言した。(AP通信/ミンダウガス・クルビス撮影)

ロシアが欧州に「グレーゾーン」攻撃、強まるNATOの結束 リトアニア外相

(2026年09月27日)

米空軍、シンクタンクを閉鎖 中国の脅威分析へ影響懸念

(2026年09月26日)
→その他のニュース