国立公園の外国人入場料を引き上げ トランプ氏が大統領令

2025年7月3日木曜日、アイオワ州デモインのアイオワ・ステート・フェアグラウンドで行われた集会で演説後、踊るドナルド・トランプ大統領。(AP写真/アレックス・ブランドン)
By Mallory Wilson – The Washington Times – Thursday, July 3, 2025
トランプ大統領は3日の大統領令で、外国人観光客の国立公園の入場料を引き上げる措置を講じた。ホワイトハウスは、この措置により米国市民がより安価に公園を利用できるようになると説明している。
ホワイトハウスが発表した大統領令の概要によると、米国民は「入場や予約システムにおいて優先的なアクセスを受ける」ことになる。
ホワイトハウスによると、料金引き上げによる収入は、国内の公園改善のための保全プロジェクトに充てられ、これによって数億ドルを調達できると見込んでいる。
大統領令は内務省に料金引き上げを指示しているが、具体的な金額や時期は明記されていない。
「外国人の国立公園入場料引き上げによって、私たちの国立公園への投資を促進し、維持管理の遅れを解消し、重要なインフラ整備を実施し、壮大な国立公園を改善する保全プロジェクトを支援する」とホワイトハウスは述べている。
他の国では、自国の公園への外国人観光客に対してより高い料金を課すことが一般的。国立公園局のウェブサイトによると、米国の国立公園の入場料は20~35ドルが一般的だが、それよりも低く設定されているところもある。一部の公園では個人単位での課金や年間パスなど他の料金体系も取り入れている。
ホワイトハウスは、税金が国立公園や公有地のために使われているため、米市民はすでに国立公園の費用を負担していることから、入場料の値上げは「公平性」を確保するものだと述べている。
別の大統領令でトランプ氏は「米国の土地と水を保護し、煩雑な手続きを削減し、自然保護と経済成長を推進する」ことを目的とした「米国を美しくする委員会」を設立した。
この委員会は、ダグ・バーガム内務長官が委員長を務め、アウトドアを楽しむ人々の利便性向上に取り組む。
これに先立ち、2026年のホワイトハウス予算で国立公園局の予算を約10億ドル削減することが提案され、自然保護団体から批判の声が上がっている。
国立公園保護協会の会長兼最高経営責任者(CEO)テレサ・ピエルノ氏は声明で、「この規模の予算削減によって、全米で少なくとも350カ所の国立公園、つまり公園システムの75%以上が閉鎖されることになる。この提案は、米国の国立公園に対する全面的な攻撃だ」と述べた。