移民あっせん組織に年間60億ドル
By Stephen Dinan – The Washington Times – Wednesday, August 4, 2021
移民をあっせんする組織は米国に移民を送り込むことで年間60億ドルもの資金を得ていることが、国土安全保障省の議会への報告で明らかになった。
驚くべき数字であり、一般の予測よりはるかに多いが、専門家らは、実際にはもっと多い可能性があると指摘、驚くには当たらないという。
バイデン政権は、かつてない規模の移民急増を抑え込もうとしており、この数字は政権にとって重要な意味を持つ。
移民税関捜査局(ICE)国土安全保障調査国際活動部のジョン・ゴードン部長代行は議会で、移民あっせん人らは、険しい地形を切り抜け、米国境にたどり着くまでの道筋を整える方法を知っており、ほとんどの移民らは、それに対して報酬を払い、地下経済の繁栄に貢献していると述べた。
ゴードン氏は下院国土安全保障委員会監視小委員会で、「国土安全保障活動分析センターの見積もりによると、米国に向かう密入国とそれに関連する犯罪によって、年間20億~60億ドルの収入が発生している」と証言した。
ワシントン・タイムズは密入国の事例を追跡調査しており、資金がどのように流れているかを理解することは容易だ。
ワシントン・タイムズのデータベースによると、メキシコ人は6月、米入国に3600~1万8000ドル支払い、8000~9000ドルが相場となっている。中米の主要国からの移民は4500~3万ドルを支払い、相場は9000~1万ドル程度だ。
これには、移動中の食費のための費用は含まれておらず、多くの場合、移民家族と別れる際に数千ドルの追加料金が要求される。
専門家らは、移民の4分の3は密入国あっせん組織に支払っている。
税関・国境警備局(CBP)によると、不正な越境は18万8829件、警察筋によると、少なとも3万件の越境が見逃されているという。
拘束された移民のうち40%はホンジュラス、エルサルバドル、グアテマラからで、3分の1超がメキシコ、残りはその他の国からだ。
越境を繰り返している移民もいて、一度支払い、捕まり、また同額を支払って再び越境に挑戦するという者もいる。
控えめに見て、移民の4分の3が相場料金を支払い、2度目以降は38%安くなるとすると、移民が支払う金額は6月だけで8億4000万ドルに上る。
専門家らは、密入国あっせんから業者が得る利益としてはかつてない数字だと指摘する。
3月には米入国に1万5000ドルを支払った妊娠中の女性もいた。米国内で出産し、自動的に子供に市民権が与えられた。