台湾の緊張はペロシ訪問後も続く:ホワイトハウス
By Joseph Clark – The Washington Times – Tuesday, August 2, 2022
ホワイトハウスは火曜日、ナンシー・ペロシ下院議長の台湾訪問をめぐって、中国が「長期的に反発を続けるだろう」と述べ、今回の要人立ち寄りが近い将来、すでに緊迫している米中関係に広い影響を及ぼす可能性があることを示唆した。
ペロシ議長は5人の合衆国議会下院・民主党議員を率いてアジア歴訪中だったが、台北に到着した数分後、中国当局は立ち寄りに激しい口調で反発した。
同議長の訪問は、20年以上前に共和党のニュート・ギングリッチ下院議長が、中国本土からわずか100マイルの自治の島・台湾を訪れて以来となる、米国最高レベルの人物の訪問となる。
女史の訪問については北京から歯に衣着せない警告が繰り返されたが、火曜日遅く台北に上陸し、この立ち寄りをめぐる数週間の憶測の嵐を締めくくった。
中国外相はこの訪問を非難し、北京の当局者も火曜日、台湾海峡で実弾訓練をふくむ「台湾島周辺で一連の共同軍事作戦」を直ちに実施すると発表した。
国家安全保障理事会のジョン・カービー報道官は、北京の対応は「我々が予想したとおりだ」と記者団に語り、米国議員団が同島を離れた後もこの地域の緊張が高まると予想した。
「その見通しについて、時期をふくめて具体的には言えないが、女史の訪問後も大規模な軍事演習など対応措置があるだろう」、カービィ報道官は火曜日に記者団に語った。
中国は台湾を自国の一部、固有の領土だと主張している。公式に「中華民国」を名乗る台北政府は、非合法の反逆者として非難されている。
バイデン大統領は先月、米軍指導者らが今回の台湾訪問について、挑発的すぎる、とみなしていたことを認めた。「軍として今の時点では得策でないと考えている」、バイデン大統領は7月21日に言及している。
その後、ホワイトハウスからコメントが出されず、ペロシ女史は中国と同国の人権の実態を長年批判してきたが、行政府の一部ではないので、自ら旅行計画を立てる立場だと指摘した。カービィ報道官らは、ペロシ議長の旅行を台湾に関する米国の公式政策の変化と見なすべきではないと述べた。
米国政府は「一つの中国」政策、つまり北京を首都とする中華人民共和国が、「中国」全体の唯一の政府として外交的に認められている、との米国のコミットメントを強調しており、それには台湾島も含まれている。
カービィ報道官は火曜日、この訪問が「米国の長年の政策」と矛盾したものでない、との立場を繰り返した。
同報道官はまた、北京がこの訪問を「なんらかの危機的事態」に転じたり、台湾海峡とその周辺で好戦的な軍事活動を拡大する口実に使う理由はないと指摘した。
「アメリカは危機に遭遇しないだろうし、望んでもいない」、同報道官は語った、「我々は北京がどのようなオプションを採ろうと、それに対応する用意がある。」